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バスケットボール男子日本代表チーム 第2回重点強化合宿① 開催報告

2017年1月25日

自分の持ち味であり、国内でもトップクラスのピック&ロール技術を持つ富樫 勇樹選手(千葉ジェッツ)

地元札幌開催となる国際強化試合の舞台に立つためにアピールする西川 貴之選手(レバンガ北海道)

 日本のスタンダードを引き上げるため、ルカ・パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーの指揮の下、1月23日(月)~24日(火)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、バスケットボール男子日本代表チームの第2回重点強化合宿①を実施しました。
 前回合宿に参加した52名から30名に絞り込まれた選考理由について、「前回の合宿で評価し、その後のリーグ戦を見てきた中で、ベストな30人。この30人が日本のベースになる」とパヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーは説明します。「若いからといって基準レベルに到達していなければ、日本代表に入るべきではない」という持論を持ち、今後もその時点でのベストな選手が選考されていきます。

 千葉ジェッツが初の日本一に輝いたオールジャパン2017(第92回天皇杯)の幕が閉じたのが1月9日。その翌週にはB.LEAGUE オールスターウィークエンドが盛大に開催され、そのまま平日開催からリーグ戦が再開し、休む間もなく試合が続いています。土日に各地で行われた試合を終えた後、日本代表候補選手たちは招集され、2020年東京オリンピックでの出場権獲得という目標に向かって強化を進めました。

 世界と比較すれば、身長差で劣る男子日本代表選手たち。パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーは、「ディフェンスでは、より激しく守らなければなりません。またオフェンスでは、ピック&ロールを用いてスペースを取り、コートを広く使っていきながら、多彩性や多様性を技術として求めています」と話し、弱点を補うための技術指導を行なっています。

 前回合宿を終えた後、パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーから学び、刺激を受けた選手たちはその後のB.LEAGUEやオールジャパン、または所属チームの練習で実践しています。
 天皇杯を制した千葉ジェッツのポイントガードである富樫 勇樹選手は、「ディフェンスの部分で、例えばウィングのディナイはしっかり激しくやらなければ勝てないといった細かいことを教えてもらいました。それはどのチームでも共通してできることです」と話し、意識して守るようにしたようです。西川 貴之選手(レバンガ北海道)もまた、「コーチは『あまりヘルプに行くな』と言います。確かに自チームでも、必要以上にヘルプに行ってしまって逆にシュートを打たれてしまっていたケースもありました。過剰にヘルプに寄りすぎないようにするクセをつけなければならず、合宿に来て急にできるものでもありません。それは常日頃から気をつけるようにしています」と同じくディフェンスでの改善点を挙げました。

 来月、2月10日(金)・11日(土)に行われる「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2017」は、西川選手の地元であり、ホームアリーナの北海きたえーるで開催されます。
 週末のホームゲームを終えた後、降雪により飛行機が遅れ、西川選手が到着したのは深夜となりました。しかし、「せっかく日本代表合宿に参加でき、こんなに素晴らしい選手たちと一緒に練習できる機会もなかなかありません。しっかり気持ちを切り替えて、自分の良さを出すことと周りの選手たちの良いプレイを吸収して持ち帰ろうと思っていたので、そこは良い合宿になりました」とアクシデントも顧みず、積極的にプレイしていました。「日本代表に選ばれて地元で試合に出ることができれば、すごく光栄なことです」とも話しており、日本代表となって故郷に錦を飾るためにも、今週末の富山グラウジーズ戦が最後のアピールする機会となり、活躍が期待されます。

 次週、1月30日(月)~31日(火)、残る15名による第2回重点強化合宿②を実施。1月31日(火)、合宿を終えた直後に選考会が行われ、国際強化試合に出場する日本代表メンバーが決定します。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。