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バスケットボール男子日本代表チーム 第3回重点強化合宿② 開催報告

2017年3月29日

三遠ネオフェニックスの鈴木 達也選手と太田 敦也選手はチームメイト同士でピック&ロールを強化

怪我により初参加となった古川 孝敏選手(栃木ブレックス)は出遅れた分、危機感を持ちながらコーチの求めるプレイを表現する

 先週に続き、男子日本代表候補 重点強化選手のうち第2グループの15名を招集して、3月27日(月)~28日(火)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第3回重点強化合宿②が実施しました。
 練習メニューは先週と変わらず、「アジアや世界で1番アグレッシブなディフェンスをするチーム」を目指すための強化を進めています。

 ルカ・パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーは、ディフェンスの3本柱を掲げ、「INTENSITY(プレイと気持ちの両面の激しさ)」「AGGRESSIVE(攻撃性・積極性)」「SOLIDNESS(ミスをしない堅さ)」を徹底しています。サポートコーチとして、その指導を間近で見てきたアルバルク東京の森 高大アシスタントコーチは、現在アメリカを熱狂させているNCAA全米大学バスケットボール選手権『マーチマッドネス』において、八村 塁選手のゴンザガ大学に惜しくも敗れたウェスト・バージニア大学でコーチ修行をされた経緯の持ち主です。アメリカとBリーグを知る森アシスタントコーチに、パヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーの指導について伺ってみました。

「一言で言えば、“緻密さ”に尽きます。僕が見てきたアメリカやアルバルクでもそうですが、コーチングには時として暗黙知になってしまいます。動きは分かっていますが、言葉では説明できない現象が多くあります。しかしルカコーチはそこを明確にし、やるべきことを伝えてくれます。特にディフェンスに関しては選手もやりやすいと思います。今まで見たどのコーチよりも緻密に指導されています」

 選手からも「やりやすい」「分かりやすい」という声は、これまでも多く聞かれていました。重点強化合宿に初参加した古川 孝敏選手(栃木ブレックス)も、「良いところと悪いところをミーティングでは映像を見ながら指摘してくれるので、イメージしやすかったです。例えば、一人で全部を守ることはもちろん不可能ですが、それに対してディフェンスの仕方を具体的に説明をしてくれるのでとても分かりやすいし、やりやすいです」と同様の感想を述べていました。

 世界に向けて日本のスタンダードを引き上げていますが、それは日本代表だけではなく、Bリーグからレベルアップしていかなければなりません。合宿を通じてパヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーから学んだことを、少しずつ選手たちは所属チームでも表現し始めています。
 チームメイト同士で参加している鈴木 達也選手と太田敦也選手は、三遠ネオフェニックスでもピック&ロールを多用します。ポイントガードの鈴木選手は、「しっかりディフェンスの状態を見て、自分たちの優位な位置に持ってきてからピック&ロールを使うことなどは所属チームでも使えますし、自分自身にとっても役に立っています」と話しており、太田選手とともにBリーグでもチャンピオンシップに向かっていくためにも、この合宿で得られるヒントは少なくありません。

 森アシスタントコーチは、A東京と対戦した相手がパヴィチェヴィッチ テクニカルアドバイザーが教えたプレイを使ってきたケースがあったと言います。近々では、この合宿の前に対戦した秋田ノーザンハピネッツが、「日本代表のフォーメーションをうまく活用されていました。やっぱり良いオフェンスセットだなと思ったとともに、何本かやられてしまいました」と、各チームの強化にもつながっています。もちろん、森アシスタントコーチはA東京をより良くするために、パヴィチェヴィッチテクニカルアドバイザーから学んだことを積極的に取り入れているそうです。また、この重点強化合宿には各クラブのコーチ陣が勉強に訪れており、世界レベルのバスケットボールが各方面に広まりつつあります。合宿施設の都合上、ファンの皆様に練習を公開することはできませんが、この合宿を通じて強化してきた成果をBリーグで発揮しつつあります。

 重点強化合宿はスキルアップを図る育成を兼ねていますが、6月に長野県長野市で開催される「第5回東アジアバスケットボール選手権大会」へ向けた強化であり、その戦いに挑む日本代表選手を決めるための選考でもあります。「今回が初めての合宿参加だったので、コーチの求めるプレイにいかに早くアジャストできるかを意識していました。自分が出遅れた分、すぐに行動できなければ認めてもらうのも難しいと思っています」と危機感を持って古川選手は今合宿に臨んでいました。

 ベテランの石崎 巧選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)と菊地 祥平選手(アルバルク東京)は今回初招集されましたが、2人とも怪我により参加できませんでした。
「このタイミングで選考されたことに最初は驚きました。でも、コーチ陣がしっかりと見てくれているんだなと思いましたし、うれしかったです」と菊地選手は話しており、再び合宿に召集されるよう意気込んでいます。
 再びパヴィチェヴィッチ アドバイザリーコーチらスタッフ陣は、Bリーグをはじめとした試合をチェックし、選手たちを評価しています。次回合宿も現段階での最高の30人が選考され、悲願の東京オリンピック出場、さらにその先へとつなげていくための強化を続けていきます。