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男子日本代表:第1次育成キャンプ開催報告「同じポジションの一枠が空いたのでそこは積極的に獲りに行きたい」安藤周人選手

2019年6月24日

秘めたる闘志でポジション争いに名乗りを上げる安藤周人選手

ビッグガードの中村太地選手はパスファーストを心がけてコントロール

 AKATSUKI FIVE男子日本代表は6月13日(木)より23日(日)まで、若き逸材や経験浅い選手を集めて日本代表が目指すスタイルを注入しながら、レベルアップを図る第1次育成キャンプを行いました。

 果敢にペイントアタックして、ディフェンスを動かしながらパスをつないでスペースを作り、フリーでシュートするのが日本のオフェンススタイルです。アメリカの高校や大学で活躍する若い選手は1on1を好んでおり、積極的に仕掛けていましたがアメリカのそれとは違います。強引に突破していきタフショットを打つようなプレーをする度に、マンドーレ・エルマンヘッドコーチは練習を止めてこう言います。

「ペイントアタックをするのはチームメイトのためだ。そこから空いている選手へキックアウトし、続けてペイントアタックしながら全員でノーマークを作って、良い形でシュートを打つ。自分のために1on1をするようなプレーは日本代表のスタイルではない」

 合宿当初、派手なプレーで沸く若い選手たちに対し、「そんなプレーでいちいち盛り上がるな!それも日本代表では求めてはいない。常にチームメイトのためにプレーすることを考えろ」とマンドーレヘッドコーチは徹底させます。日増しにそれが浸透していったことで、強引に1on1をする選手に対し、他の選手がそれを注意するようになりました。同世代である日本の大学生たちも触発されて積極的にプレーし、相乗効果が得られています。

 「このような環境を求めていました」と楽しそうに挑んでいたのは中村太地選手(法政大学4年)です。身体能力が高いアメリカで活躍する選手たちとともに切磋琢磨できたこのキャンプでは、「空中戦が増え、簡単にレイアップに行ってしまえばブロックされてしまいます。工夫してシュートしなければいけないですし、練習中から高さに慣れることができるのが良いです。日本ではないような感覚でバスケができていることがありがたいです」と刺激を受けていました。

 190cmのポイントガードである中村選手は、「どうしてもドリブルが多くなってしまう場面がありますが、そこでしっかりパスを動かす選手がA代表に選ばれるとエルマンコーチは言っていました。パスファーストであり、スウィングボール(ボールを動か)し、空いている選手に的確なパスを出すことが求められており、そこを意識して取り組んでいます」と精度を高めてA代表入りを目指します。

 今年2月、アウェー2連戦に勝利し、FIBA ワールドカップ出場を決めました。その事前合宿に参加していた安藤周人選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)は、「はじめて日本代表合宿に呼ばれましたが、これがA代表なのかと感動しながら雰囲気にのまれてしまっていました」と振り返ります。このキャンプでは年齢が上から4番目の中堅選手であり、A代表で感じた雰囲気を少しでも伝えながらリーダーシップを発揮していました。シューターとしてBリーグでも頭角を現しており、「辻(直人)さん(川崎ブレイブサンダース)がケガをしたという情報も入ってきています。同じポジションの一枠が空いたのでそこは積極的に獲りに行きたいです」と青山学院大学の先輩を越えることを目標に定めました。しかし、それを達成できるかという問いに対し、「まだ自信はないです」と即答。安藤選手は、「できるとは思いたくないですし、少しずつできるようにして成長につなげていきたいです」と常に向上心を持ち、秘めたる闘志でポジション争いに名乗りを上げます。

 7月12日より台湾(彰化県/新荘市)で開催される「第41回男子ウィリアム・ジョーンズカップ」に、「この中から6〜8人程度を参加させたい」とマンドーレヘッドコーチは考えています。休息日は1日だけ(※今年は2会場開催のため、移動日が1日追加)の8試合に臨む連戦続きのジョーンズカップ。これまでは体力面を考慮し、15名ほどで参戦しながら、日々ロスターを入れ替えて臨んできました。しかし今年は、はじめて12名だけで参戦することをマンドーレヘッドコーチは明言しています。「12名でも8試合を戦うことはできます。若手メンバーにとっては、ハードな連戦を経験させることでメンタル面の成長を促したいです。また、日本代表はこのような厳しい試合がずっと続くことを意識させるためにも良い機会です」。実際、対戦相手は12名で臨むチームも多く、ケガによりロスターが減る中でも戦い続けています。

 このキャンプ中も、選手たちはコンタクトを厭わない激しい競い合いが続きました。ペイントアタックをする際、ディフェンスの膝に腿がぶつかり悶絶するシーンも少なくはなかったです。それでも選手たちは「大丈夫」と志願し、コートへ戻っていきました。少しでもコートから離れれば、チャンスが失われるという危機感を持って臨んでいた証拠です。技術向上を目指して行われた育成キャンプですが、日の丸を背負って戦う姿勢もしっかりと芽生えています。