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第17回アジア競技大会 男子最終日 男子日本代表チームは3位決定戦にてカザフスタンに76-72で競り勝ち、20年ぶりの銅メダルを獲得

2014年10月4日

チーム全員でつかみ獲った銅メダル

自信を付けながら、比江島 慎選手らしい新しいポイントガード像を開拓中


 9月24日のクウェート戦から始まったハヤブサジャパン 男子日本代表チームの「第17回アジア競技大会 バスケットボール競技」。これまで6試合を戦い、3勝3敗。7戦目となる3位決定戦はカザフスタンと対戦。銅メダル獲得とともに、勝ち越しを目指すラストマッチ。これまで強化してきたことの全てを、このコートで出し切るだけです。

 勝ちたいという気持ちが強い方が銅メダルに近づく一戦は、どちらも気合いが漲っており、非常に締まった立ち上がり。高さを生かしてインサイドを攻め込むカザフスタン。日本はアウトサイドから得点を返し、一進一退。第1ピリオドは20-22、2点カザフスタンがリード。コンビプレイでインサイドを攻める日本。カザフスタンも要所で3Pシュートを沈め、どちらも譲りません。

 前半終了間際、35-35と追いつき、#15竹内 譲次選手がフリースローをもらった場面で、#10竹内 公輔選手が、コート上の選手たちを集めハドルを組みます。「前半の勝負の変わり目だと思ったので、今こそ頑張ろうと声をかけました」と、その場面を振り返る#10竹内 公輔選手。この一声のおかげで、さらに集中した日本は、#6比江島 慎選手が3Pシュートを決め、スティールから#14金丸 晃輔選手が前半の終わりを告げるブザーとともに速攻を決めて、42-37。5点のリードを奪ったこの2本のプレイは後半大きくつながります。

 後半開始3分、#15竹内 譲次選手のシュートで51-41、10点差にリードを広げる日本。しかしその後、シュートが決まらない日本に対し、点差を詰めるカザフスタン。第3ピリオドのラスト、#12KLIMOV選手に3Pシュートブザービーターを決められ57-56、1点差。さらに第4ピリオド開始早々、#10ILIN選手にも3Pシュートを決められ、カザフスタンが逆転。すぐさま#14金丸選手が3Pシュートを決め返し、リードを奪いますが、#14GAVRILOV選手の連続得点で63-65と2点リードされ、日本はタイムアウトを取ります。残り時間は5分36秒。追いつきたい日本、突き放したいカザフスタン。しかしそこから約3分はどちらのシュートも決まらず、膠着状態が続きます。

 「外からの攻撃ばかりになってしまっており、ペイントエリア内にボールが入っていなかったので、自分がドライブしようと思っていました。バスケットカウントになるとは思ってませんでしたが、打っていったことで良い結果になりました」と#6比江島選手が話すのは、残り2分41秒で挙げたドライブからのバスケットカウント。ようやく得点が動き、66-65の1点リード。

 さらに#9辻 直人選手が本日3本目、13得点目となる3Pシュートを決めて69-65とし、点差を開きます。「今大会はじめてシュートが入らなくなってしまっていましたが、気持ちを切らさずに最後まで集中して、どこかで必ず決められるだろうと打ち続けていたのが、最後の1本につながったと思います」

 しかし、カザフスタンに3Pシュートを返され、69-68。「今大会中、終盤から石崎(巧)の調子が少し良くなかったこともあり、コート上では自分と譲次が引っ張らないといけないと話していました」と言う#10竹内 公輔選手が、意地のオフェンスリバウンドを取り、チームを盛り立てます。そのボールを外へつなぎ、#14金丸 晃輔選手が3Pシュートを決め、72−68。残りは1分強ありましたが、その後はしっかりリードを保ったまま、76-72で試合終了。ハヤブサジャパンが銅メダルを獲得し、20年ぶりに表彰台に上がりました。

 今年度は、韓国遠征、FIBA ASIAカップ、ウィリアム・ジョーンズカップ、そして今大会の事前に行われたオーストラリア遠征まで、結果は伴わなくとも成果は見られていました。「正直言って、結果が欲しかったです」と言う長谷川 健志ヘッドコーチ。銅メダルという形を残せたことで、「今後、日本代表を目指す選手たちも、今回のこの結果が出たことで明確な目標とするでしょうし、この仲間になりたいと思うはずです。そうすることで、日本代表の競争ももっと激しくなっていくでしょうし、もっと良くなっていくと思います」とも話していました。

 勝利を自信にながら、大会期間中に成長が見られた#6比江島 慎選手。「昨年は、ゲームの流れを読めなかったのが一番良くなかったところだと思います。相手に押されてても、そのままパスを回すだけだったりしていました。でも今年は、ボールをプッシュすることを意識しました。僕はハーフコートでコントロールするバスケットより、自分がプッシュしてゴールまで持って行ったり、そこからアシストした方がうまく行くと思いましたし、長谷川ヘッドコーチからもそう言われました。そこが昨年とは一番違うところです」と自身のプレイを評価し、比江島選手らしい新たなるポイントガード像が出来上がりつつあります。

 「若手が自信を付けてきていると感じています。昨年であれば、萎縮している部分もありましたが、今年は韓国やオーストラリア遠征を行なってきたことで良い経験ができたのだと思います」と話す#10竹内 公輔選手は、そんな比江島選手らの活躍に頼もしさを覚えています。

 今年度のラストゲームにて、それぞれがこれまで強化してきたことに手応えと自身を感じることができました。でも、まだまだ道半ば。キャプテンの#4石崎 巧選手は記者会見で、「銅メダルを獲ることができ、うれしく思っています。しかし、求めている結果には届くことができませんでした。来年行われるオリンピック予選で勝つためにも、チームとしてもっともっとステップアップすることが必要です」とコメントしたように、これから始まるNBLやbjリーグでも日本代表と同じように強いプレイをし、来年再び集まる時にはさらなる成長を遂げて帰ってきてもらわなければなりません。

 今大会はイランに完敗し、カタールに1点差で敗れながらも、中国に勝利したことは若いチームにとって大きな自信となり、韓国とも惜しい試合をすることができました。勝った試合、負けた試合から学び、次の試合で改善しながら少しずつ成長した結果が、銅メダルという形に現れたわけです。

 日本戦の後、超満員の中で行われた決勝戦・韓国vsイランは、79-77で逆転勝利を収めた地元・韓国が優勝に輝きました。イランは今大会で準優勝となりましたが、昨年のFIBA ASIA選手権を制したアジアチャンピオンであることに変わりはありません。

 ハヤブサジャパンの今年度の活動はこれで終わりますが、秋になり、本格的なバスケシーズンが到来します。NBLは10月10日(金)より開幕。2連覇を目指す東芝ブレイブサンダース神奈川の辻 直人選手は言います。「銅メダルを獲ったことで、日本でもどこかでニュースになっていると思います。これを機に、自分たち日本代表選手がいるリーグの中で良いパフォーマンスをして、もっともっと日本のバスケットを盛り上げていきたいので、ぜひ会場へ試合を見に来てください」

 そして、早くも明日、10月4日(土)から開幕を迎えるbjリーグ。#8太田 敦也選手の浜松・東三河フェニックスは、豊橋市総合体育館にチャンピオンチームの琉球ゴールデンキングスを迎えるホームゲーム。「明日の朝に帰国し、そのまま豊橋に帰って、bjリーグ開幕戦に出場する予定です。日本代表で経験したチーム一丸となって戦うことをしっかり見せていきたいです」。誰よりも早く、ハヤブサジャパン戦士の凱旋試合が見られるかもしれません。ぜひ、会場で20年ぶりにメダルを獲得した快挙を祝福してあげてください。

 連日、会場や日本からご声援を送っていただき、ありがとうございます。なかなか結果を形として現すことができなかったハヤブサジャパンが、ようやくアジア3位となり、銅メダルを日本に持ち帰ることができます。しかし、本番は来年に中国で行われるリオデジャネイロオリンピック予選を兼ねたFIBA ASIA選手権です。長谷川ヘッドコーチは、「コンディションのことなどを無視して本気で鍛える合宿がしたい」と話しており、さらにハードな強化合宿を画策しています。一歩を踏み出したばかりのハヤブサジャパンを今後ともご声援くださいますよう、よろしくお願いいたします。