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女子日本代表:第3次強化合宿実施中「勇気を届けることを表現できる最高の舞台がオリンピック」本橋菜子選手

2021年5月7日

宮澤夕貴選手(ENEOSサンフラワーズ)

本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)

 AKATSUKI FIVE 2021年度バスケットボール女子日本代表チームは、第3次強化合宿実施中。昨年11月に前十字靭帯損傷し、手術をした本橋菜子選手。Wリーグ終盤に肩をケガした宮澤夕貴選手。第32回オリンピック競技大会 (東京2020オリンピック) 出場を目指してリハビリに取り組み、復帰直近の選手たちの心境をご紹介します。

■本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)

今回の合宿から徐々に対人以外の練習に入ることができており、ケガも順調に回復しています。今はバスケット感覚を取り戻すのが1番の課題です。コンタクトプレーはまだできていないので、徐々に上げていく感じです。

ーー昨年11月にケガをした時はどんな心境でしたか?

ケガをした瞬間は、この時期にこのケガをしたら、もうオリンピックは終わりだと思いました。「諦めないといけないんだ」と目の前が真っ暗になりました。でも、そこから担当の医師やトレーナーと相談し、良い環境でリハビリをさせていただいたことで、可能性はゼロではないという話になりました。可能性がゼロではないならば、絶対にできるところまで、最後まで諦めずにがんばろうと前を向いて取り組んできました。

ーーケガをしてから練習に参加できるようになったまではどんなことをしていましたか?

手術して、まずは歩く練習からはじめました。それから曲げる練習、伸ばす練習、腿の前に力を入れる練習という本当に地道なところから段々と動けるようになってきました。2〜3ヶ月経った頃からジョグができるようになり、そこからダッシュができるようになって、その後に横の動きと本当に一つひとつ段階的に上がってきました。ジョグからダッシュができるようになるまでに1ヶ月かかり、ダッシュできるようになってから横の動きができるまでにまた1ヶ月がかかるような状況でした。本当に1ヶ月単位ごとに段階を上がって、ここまできました。

ーー東京オリンピックへの思いを聞かせてください。

ケガをした時からオリンピックまで、自分がどこまでできるかという挑戦。ケガをして、オリンピックに間に合わせることを決めた時からいろんな方々が応援してくれて、これまでのバスケ人生も本当にいろんな人に支えられてきました。「バスケで日本を元気に!」と掲げていますが、感謝の気持ちや勇気を届けることを表現できる最高の舞台がオリンピックだと思っています。

■宮澤夕貴選手(ENEOSサンフラワーズ)

肩の調子が悪かったのですが、段々と調子も上がってきています。早くバスケットに近い動きができるようになり、できるだけ早く本格復帰できるようにがんばっているところです。Wリーグ プレーオフ時点と比べれば、今の方が良くなっていますし、あのときよりも良いパフォーマンスができるという自信はあります。

ーーオリンピックが迫ってきた今の心境は?

1年前にヒザのケガがあり、次に肩をケガし、自分としては焦る気持ちの方が大きいです。早くオリンピックまでに戻さなければいけないためにギリギリの状況です。自分としてはもっと時間が欲しいけど、できるだけ早く復帰したいです。
もし、2020年に開催されていたら、出場できない状況でした。自分自身のことだけを考えれば、1年延期になったことは良かったです。しかし、次に肩の問題が出てきてしまいましたが、オリンピックに出場するというのが1番の目標であり、それに向けてモチベーションは変わりません。

ーー東京オリンピックへの思いを聞かせてください。

リオ大会の時はほとんどベンチで過ごしていたので、東京大会に懸ける思いがある分、もっと早く復帰しなければいけないと思っています。メンバーの誰かがケガをしたとしても、自分たちの目標は変わらないです。金メダルに向かって全員でがんばるという気持ちだけです。