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FIBA女子アジアカップ【予選ラウンド第3戦】日本91-66オーストラリア:グループB首位突破で準決勝&パリオリンピック世界最終予選出場決定

2023年6月28日

チームを信じ、自分の力を信じて勝利を引き寄せた山本麻衣選手

オコエ桃仁花選手はチーム最多の20点をマークし、勝利に貢献

 「FIBA 女子アジアカップ2023」は3日目。予選ラウンド(グループフェーズ)最終戦は、ホームのオーストラリアと対戦。4月からトレーニングしてきた新しい女子日本代表のスタイルを発揮し、91-66と25点差をつけて快勝。3連勝の日本はグループBを首位で突破し、準決勝進出とともに、パリ2024オリンピックの出場を懸けた世界最終予選への切符を勝ち獲りました。現地での応援、また日本からパワーを送っていただいている皆様に感謝します。

 「この試合は我慢比べになる。そのためにも全員でチームのために戦おう」と恩塚亨ヘッドコーチはテーマとして、山場となるオーストラリア戦へ挑みました。立ち上がりこそ、3ポイントシュートを決められ、0-8と一方的な展開になります。しかし、山本麻衣選手は「流れが悪い時間帯があっても40分間あるので、まずはディフェンスに立ち返れば良いと、試合前に全員で話をしていました」と焦る気持ちはなかったそうです。

 15-21と6点を追って終えた第1クォーター、日本の3ポイントシュートは、平下愛佳選手の1本だけでした。しかし、第2クォーターに入るとディフェンスでショットクロックバイオレーションを取ったあと、山本選手を皮切りに6連続3ポイントシュートを成功させます。36-32と逆転し、この10分間は3ポイントシュートを7本成功させ、29-11と日本が主導権を握ります。その後も勢いは止まらず、終わってみれば91-66で快勝。勝因について、恩塚ヘッドコーチは以下のように述べます。

「チームのエネルギーの総量として表現できたことで、あの流れを生むことができたと評価しています。オフェンスでは相手のディフェンスがスイッチし、こちらのプレーを壊しに来るのに対して、私たちはシステムで打開し、ひとつ対応されても次のシステムを発動する。そういう流れを途切れることなく、ボールと人が止まらない状況を作り出せていたことが、オープンショットにつなげられました」

 これまで練習してきたことに対して、山本選手も手応えを感じており、「最初の出だしはあまりリズムが良くなかったですが、それでも恩塚ヘッドコーチは第1クォーターに6点差に縮めて終わることができたので、自分たちのリズムになっていると言ってくれました。それを信じてみんなもシュートを打ち続けましたし、やることを遂行できたので、このような点差になったと思います」と成果が現れています。今日の結果に関しては、それ以上に「システムを超えた選手たちの気持ちがあったと思っています」と恩塚ヘッドコーチはみんなを称え、素晴らしい勝利でした。

 オコエ桃仁花選手は、「これまでの2試合ではあまりチームに貢献できなかったので、この試合は絶対に貢献しようと思ってプレーしました。ベンチスタートなのでチームの流れを変えられるように、そして昨日のフィリピン戦後に恩塚ヘッドコーチやチームメイトにシューターとしてどんどん打っていけ、とモチベーションを上げていただいたことで今日は良いゲームができました」と言うように、チーム最多の20点をマーク。全員出場、全員得点とともに、それぞれが役割や自分の長所を出し、6連覇を目指す今後の戦いへ向けてさらにギアを上げていきます。

 準決勝へ進んだ日本は、7月1日(土)時間未定にニュージーランドvsフィリピンの勝者と対戦。もうひとつのカードは中国が4強入りを決め、準決勝進出を懸けてオーストラリアと韓国が争います。FIBAオリンピック世界最終予選への切符は上位4チームにしか与えられず、オーストラリアと韓国のいずれかしか手にすることができません。アジアNo.1を決める戦いはここからが本番です。

■予選ラウンド結果
【グループA】
1位:中国(3勝)
2位:ニュージーランド(2勝1敗)
3位:韓国(1勝2敗)
4位:レバノン(3敗)

【グループB】
1位:日本(3勝)
2位:オーストラリア(2勝1敗)
3位:フィリピン(1勝2敗)
4位:チャイニーズ・タイペイ(3敗)