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FIBA U19ワールドカップ【準々決勝】日本61-105アメリカ:後半に差を見せつけられて44点差の敗戦。次はリベンジを目指すセルビアと5-8位決定戦

2023年7月1日

ペイントアタックしてくる相手を身体を当てて止める湧川颯斗選手

チームハイの20点をマークし、存在感を示したジェイコブス晶選手

 「FIBA U19ワールドカップ 2023」において、史上初のベスト8進出を決めた男子U19日本代表。対する強豪チームにとっては、この準々決勝からギアを上げてきます。本気の世界を体感できる男子U19日本代表はは、過去8度の優勝を数え、現在2連覇中のアメリカに挑みました。

 第1クォーター、前からプレッシャーをかけてくるアメリカに怯むことなく、向かって行きます。6点先取されたあと、ジェイコブス晶選手(NBAグローバルアカデミー)が連続得点で5-6と追い上げます。湧川颯斗選手(滋賀レイクス)、小澤飛悠選手(日本体育大学1年)が次々と3ポイントシュートを決め、第1クォーター残り58秒、21-19と日本がリードします。しかし、アメリカを上回ることができたのは、次のシュートを決められるまでの30秒間だけでした。

 前半で48-36と12点差をつけられた日本。後半はアメリカに対応され、第3クォーターは10点しか獲れません。ターンオーバーからの失点も、速攻を出されて奪われた得点もともに29点とアメリカに走られ、61-105で敗れました。

 近年、アメリカと直接対決した結果は、2019年FIBAワールドカップで男子日本代表が45-98で敗れたのは記憶に新しいところです。2014年、八村塁選手や前田悟選手、牧隼利選手ら現在プロで活躍する選手が出場したFIBA U17ワールドカップでも対戦し、38-122と大敗を喫しました。アメリカは大学生はいずれもNCAAディビジョン1の選手であり、2人の高校生も強豪校からすでにオファーが届く未来のスター軍団。44点差で敗れはしましたが、先に挙げた結果と比較すればほんの少しですが差を埋めることができました。何より世界最強を体感できた選手たちは手応えや、そのレベルに近づくために足りない部分など多くのことを気づく機会になったはずです。

 大会前、ジェイコブス選手は今秋より進学が決まった「ハワイ大学の方々にも期待して見てくれると思うので、そのためにもがんばりたいです」と話していました。アメリカを相手に20点の活躍をし、さらに期待を持って迎えられることでしょう。4本の3ポイントシュートを50%の高確率で決めており、帰国後に合流が予定されているトム・ホーバスヘッドコーチ率いる男子日本代表にとっても魅力的な存在です。

 ベスト8進出チームのうち直前合宿でスペインとカナダと対戦し、予選ラウンドで同グループだったセルビアも勝ち上がりました。このアメリカ戦を含め、世界の強豪に揉まれてきた男子U19日本代表は、試合をするたびに成長を続けています。残り2試合となった真剣勝負の機会を無駄にすることなく、全力を尽くして記録を更新し続けます。次戦は5-8位決定戦へまわり、7月1日(土)22:00よりフランスに59-98で敗れたセルビアとふたたび対戦。予選ラウンドでは10点リードしていた時間帯があったからこそ、自信を持って勝利をつかみにいきます。