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女子U19日本代表:クロアチア遠征スタート「朝比奈さんを見習って、少しでも追いつければ良いな」角 陽菜多選手
2025年6月19日

世界を意識してチームを引っ張る東 小姫選手

角 陽菜多選手は3ポイントシュートを新たな武器としてふたたび世界へ
女子U19日本代表チームは3日間の国内合宿を経て、6月18日よりクロアチア遠征へ出発しました。鈴木良和ヘッドコーチは、「海外で試合をする環境に慣れるためのシミュレーション」「スペイン戦を想定したFIBA U19女子ワールドカップを戦うストーリーを確認すること」をテーマとします。昨年のFIBA 女子ユーロバスケット2024で14位に終わったクロアチアは、「FIBA U19 女子ワールドカップ2025」(7月12日開幕/チェコ・ブルノ)へ出場することはできません。しかし、初戦のハンガリー戦以外はいずれも接戦であり、FIBAランキング14位(日本は6位)、ヨーロッパでは9番目の位置につける強豪です。クロアチア遠征ではその高さや強さを肌で感じ、練習してきたことがどこまで通用するかを知る機会とします。
16チームすべての順位を決めるFIBA 女子U19ワールドカップは、9日間で6試合を行います。予選ラウンドは事前に組み合わせが発表され、同じグループのチェコ、スペイン、アルゼンチンへ向けた準備をまさに今しています。しかし、その後は「どこと対戦するかも分からない状況であり、1日で対戦相手にアジャストしなければなりません。そのため、この遠征でも現地に着いてからクロアチアの特徴などを選手には伝え、短期間でアジャストするリハーサルも兼ねています」と鈴木ヘッドコーチは本番を見据え、様々な視点から強化を図ります。
東 小姫選手(白鷗大学2年)は昨年のFIBA U18女子アジアカップへ出場し、世界への切符を勝ち獲った一人です。「世界はさらに大きな相手ばかりと戦うと思います。これまでの合宿を通して、全員で守ることを意識してきました。個人的には、関東大学選手権や新人戦に向けてシュート率を上げることに取り組み、少しずつですが3ポイントシュートも入るようになってきました」と1年間で成長した姿を発揮します。昨年は220cmを越える中国のZiyu Zhang選手の高さを体感し、「しっかり対策しても簡単にやられてしまいました」と44点を許しました。しかし、すべてが通じなかったわけではなく、「チームとしてまずはパスを入れさせないように守り、ボールが入ったとしても低い姿勢で押し負けないように、ペイントエリアから押し出すことを徹底したら、意外と相手も動けないことが分かりました」と試合中に打開策を見出します。さらに大きな選手はなかなかいないからこそヒットファーストを徹底し、クロアチア遠征でもチームディフェンスで高さの弱点克服に努めます。
3年前、FIBA U17女子ワールドカップへ出場した角 陽菜多選手(筑波大学2年)は、「世界では常に大きな選手を相手にしなければいけないです」と経験を生かし、その後の成長につなげます。「高校の時にはなかったスリーポイントシュートが打てるようになり、少しずつ確率も上がってきているので、そこは自信を持って戦いたいです」とプレースタイルも変化しました。
2022年のFIBA U17女子ワールドカップでは3ポイントシュートを1本も打つことはなかった角選手ですが、筑波大学へ進学すると「自分よりも身長が高い朝比奈(あずさ)さんがスリーポイントを打っている姿を見て、自分も絶対に打てなければいけないという自覚が芽生えました」と新たな取り組みをはじめて1年が経過。女子日本代表でもスリーポイントシュートを武器に頭角を現しはじめている朝比奈選手とは、日頃から同じ練習メニューをこなしているからこそ、「朝比奈さんを見習って、少しでも追いつければ良いなと思います」と角選手は話し、新たな武器をクロアチア遠征で試します。
38-112、と点数を告げるとすぐさま「アメリカ戦ですよね」と、17歳のときの苦い結果を思い出した角選手。「どこにも穴がなく、みんながミスマッチのような本当にはじめての感覚でした。一人ひとりが体を張ってがんばらなければ、ゲームにもならないような感じでした」と話せる体験も、ワールドカップに出たからこそ得られた貴重な財産です。
前回合宿まで一緒に練習してきた田中こころ選手(ENEOSサンフラワーズ)は、「高いレベルでプレーさせてもらえるチャンスがあるならば、日本代表で挑戦したい」と話していたとおり、今なおトップチームの一人として中国遠征に挑んでいます。桜花学園高校での3年間をともに過ごした東選手は、「今までの合宿も、女子U18日本代表でもこころの存在は大きかったです。プレー面でも、雰囲気作りでもチームに影響を与えてくれたこころが抜けた穴を、全員で補って盛り上げていきたいです」と代わってチームを引っ張ります。
現地6月21日と22日に女子U19クロアチア代表と強化試合を行い、目標に掲げるFIBA U19女子ワールドカップでのメダル獲得へ向かって準備を進めていきます。
■FIBA U19女子ワールドカップ2025
日程:7月12日(土)〜20日(日)
開催地:チェコ・ブルノ
予選グループフェーズ
【グループA】アメリカ(1)、イスラエル(23)、ハンガリー(7)、韓国(21)
【グループB】ナイジェリア(35)、ポーランド(19)、カナダ(3)、中国(18)
【グループC】オーストラリア(5)、フランス(4)、ブラジル、マリ(12)
【グループD】日本(6)、スペイン(2)、チェコ(16)、アルゼンチン(31)
※()内はFIBA Girls ランキング(4月21日現在)
7月12日(土)深夜24:30 日本 vs チェコ
7月13日(日)深夜24:00 日本 vs スペイン
7月15日(火)深夜24:30 日本 vs アルゼンチン
前回大会成績:6位(過去最高位:4位/2017年)
https://www.fiba.basketball/en/events/fiba-u19-womens-basketball-world-cup-2025
関連リンク
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