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2025年度 第1回 3×3 審判スキルアップ研修会 開催報告
2025年7月11日

大会初日終了後に開催した研修会の様子

3x3 トップリーグ担当審判員の皆さん
日本バスケットボール協会 (JBA) では、6 月14日 (土)・15日 (日) の 2 日間にわたり、青森県八戸市の FLAT HACHINOHE で開催された「3×3.EXE PREMIER 2025 Round.3」にて「3×3 審判スキルアップ研修会」を実施しました。現行ルールの解釈やメカニクスの理解向上を通じて審判員のスキル向上を図るとともに、3×3 審判の拡大を目的とし、JBA が認定している 3×3 トップリーグ担当審判員に加え都道府県バスケットボール協会の 3×3 審判担当の皆さんを通じて参加者を募り、審判スキルの向上に取り組みました。
今回の研修では、FIBA 3×3 レフェリーの野﨑梨奈氏が講師を務め、シーズン POE (Points of Emphasis:重点事項) の徹底をテーマに試合映像を分析し、野﨑氏が海外派遣で実際に感じたことや FIBA が現在取り組んでいる内容の解説を交えながら取り組むべき課題や、チームとのコミュニケーションなどについて再確認を行い、活発なディスカッションが行われました。
ディスカッションでは、試合映像を基にポジション取りやプレーヤーの動きを正しく捉えるアングルといった実践的な内容について、講師のみならず参加者からも活発に意見が飛び交い、非常に有意義な時間となりました。
JBA では、今回の研修会を通じて得られた知見を活かし、今後も審判員のさらなるスキルアップと 3×3 競技の発展に貢献してまいります。
【講師コメント】
■ 野﨑 梨奈 (宮城県 / JBA 公認 S 級審判員 / 3×3 トップリーグ担当審判員 / FIBA 3×3 レフェリー)
今回の 3×3 審判スキルアップ研修会は初めての取り組みとなり、このような場を用意してくださった関係者の方々にお礼を申し上げます。シーズン POE を中心に取り組むべきレフェリーの課題や、チームと共有される内容について大会初日の取り組みを振り返りながら説明を行いました。
具体的な内容としてはチェックボール後のトラベリングの判定や、3×3 特有の振る舞い、ディレイ・オブ・ザ・ゲームといった遅延行為に対する対応について、映像を用いて共通認識を持てるように振り返りを行いました。ファウルやメカニクスだけでなく、自身が海外派遣で感じたことや FIBA が取り組んでいる部分も共有でき、参加者の方々が受け入れようと聞いてくださったことも嬉しかったです。
レフェリー全員が協力してパフォーマンスを高め、試合をより良いものにしていきたいと思っています。審判だけが頑張るのではなく、プレーヤーが素晴らしいプレーを発揮できるよう、一緒にゲームを進めていこうという気持ちで取り組んでいきたいと思っています。
【参加者コメント】
■ 猪股 祐介 (千葉県 / JBA 公認 A 級審判員 / 3×3 トップリーグ担当審判員)
講師の野﨑さんはが国際大会の経験も豊富で、実際に FIBA で注力されていることを伝えていただきました。これら日本の 3×3 バスケットボールが強くなっていくためには国内でも浸透させなければいけない部分ですし、国内トップリーグ担当である我々がしっかり徹底していかなければいけないと改めて感じました。
我々に一番求められていることは、ゲームをオープニングからエンディングまでスムーズに進行し、無事に終わらせていくことだと考えています。そのなかでプレーヤーのコンプレイン (異論表現) に対する警告の示し方や、どのようにコミュニケーションを図ってゲームを進めていくかという点でアドバイスをいただくことができ、非常に勉強になりました。
■ 皆川 太郎 (福岡県 / JBA 公認 A 級審判員 / 都道府県からの参加)
今回の研修会には、現在 3×3 のゲームにはどういうことが求められていて、トップレフェリーがどういうことを考え、協議しているのかといった情報のアップデートの為に参加しました。
研修会に参加してトップリーグ担当の方々も同じことで悩まれていることが分かり、選手のアクションに対してどうアプローチしていくのが良いのか、トライ&エラーしながらやられていることも感じられました。世界に行かれている野﨑さんから、FIBA からどういう指導が入っていて、どういう情報が共有され、どういうやり方をするべきかという生の声を聴けたことは非常にインパクトがあり、良い学びになりました。今後 3×3 がより盛んになり、ゲームが見られる、レフェリーできる環境が増えていってほしいと思いますし、レフェリーをしてみたいという人が、プレーヤーも含めて増えてほしいと願っています。
5 人制の審判と 3×3 の審判は通ずるものが非常に多く、例えば選手とのコミュニケーションや、プレーの見極め、特に 3×3 はタフでスピードも速いので、切り替えや情報の把握は非常に学びになります。別のスポーツとしてではなく、両競技の特性を踏まえ、5 人制で生かせるところと 3×3 で生かせるところをクロスオーバーさせながら、今後のレフェリー活動に活かしていきたいと思います。