ニュース

東日本大震災復興支援 バスケットボール日本代表国際強化試合2015 最終日(4日目)結果 -女子日本代表、女子ヤング隼日本代表は全勝、男子日本代表は2勝1敗で勝ち越して閉幕-

2015年8月17日

3連勝を飾った女子日本代表は、8月29日より本番となるオリンピック アジア地区予選が開幕

日本のファンの方々に応援してもらえるようなチームになるべく戦う姿を見せ、2勝1敗と勝ち越した男子日本代表

 「東日本大震災復興支援 バスケットボール日本代表国際強化試合2015」は最終日を迎え、今大会に臨む全チームの試合が行われました。
 女子ヤング隼日本代表チームは、リオデジャネイロオリンピック アジア地区予選にレベルⅠで出場するタイ代表チームを相手に128-30と圧勝。ハヤブサジャパン 女子日本代表チームも、アジア4強の一つであるチャイニーズ・タイペイを33点に抑える堅守で74-33で快勝。現アジアチャンピオンである女子日本代表チームは、その強さを見せつけることができました。また、初戦こそ逆転負けを喫したハヤブサジャパン 男子日本代表チームでしたが、2戦目に続き3戦目も75-61で勝利を収め、2勝1敗と勝ち越しに成功。今年度、唯一の国内国際ゲームとなる今大会で最後まで諦めずに戦う姿勢を示しました。

 第1戦を114-45と大差をつけて勝利した女子ヤング隼日本代表チームとタイ代表チームの第2戦。この試合に向け、「どれだけ内容を濃くし、自分たちのレベルアップのためにやるべきことを意識して、40分間集中してプレイできるかどうかが大事であり、そのことを心がけていました」と#5中村 優花選手は言います。日々成長し、将来オリンピックのコートに立つことを目標に掲げる女子ヤング隼日本代表チーム。ディフェンスの手を緩めることなくタイに50本のターンオーバーを与え、98点差をつけて勝利した結果は、100%持てる力を発揮した証拠と言えます。

 笑顔が絶えない女子ヤング隼日本代表チームは、この試合をもって解散となりました。試合後、笑顔とともに少しさびそうな選手たち。中村選手は、「このメンバーと一緒に戦えたことはとても良い経験であり、自分にとっての財産になりました」とチームに感謝の言葉を述べました。2020年にやってくる東京オリンピックは、このメンバーか活躍する選手が見られるかもしれません。日の丸を背負ってファンの皆様の前で戦ったこの経験を糧に、明確な目標を持ってさらに成長し、再び日本代表として活躍する日を楽しみにしています。

 現アジアチャンピオンであるハヤブサジャパン 女子日本代表チーム。2年前のFIBA ASIA選手権大会で4位であり、そのFIBA ASIA選手権大会の直前に行われた第6回東アジア競技大会で日本が敗れた相手、チャイニーズ・タイペイの気迫がこもったディフェンスに対抗されます。「今日は少し重い展開になってしまいましたが、それでも控え選手が流れを作ってくれました」と#12吉田 亜沙美選手が話すように、第2ピリオドは#20馬瓜 エブリン選手のシュートを皮切りに、ベンチメンバーの活躍でリードを広げていきます。第3ピリオドは9点、第4ピリオドはたった2点と、後半はディフェンスで強さを示した女子日本代表チームは74-33で勝利し、3連勝を飾りました。

 過去2年、世界の強豪を相手に10試合以上と試合を行い準備してきた女子日本代表チーム。しかし今年は、FIBAから科された国際試合禁止の制裁により、今回の国際強化試合まで9試合しか行えていません。それでも内海 知秀ヘッドコーチは、「チームとして非常に成長してきているのが分かってきた強化試合だったと感じています。特にシューター陣のシュート確率が少しずつ上がってきているのが見受けられた点が非常に良かったです」と評価していました。シューターの一人、#7栗原 三佳選手は、「決めるべきシュートを決めていかなければ、勝つためには難しい部分もあるので、そこは修正してFIBA ASIA選手権に向けて頑張りたいです」と反省点を挙げ、さらにシュート精度を上げ、「第26回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会(兼 2016年リオデジャネイロオリンピック アジア地区予選)」へ向け、最終調整を行なっていきます。

 ハヤブサジャパン 男子日本代表チーム vs チェコ代表チームは3戦目を迎え、お互い手の内を把握した状況の中、その上を行くプレイをしなければ勝ち越すことはできません。前日の第2戦で足を痛めた#4石崎 巧選手は大事を取ってこの日は出場せず。代わりに#6比江島 慎選手を入れ、センターも#15竹内 譲次選手から#8太田 敦也選手を起用し、試合はスタート。「プレッシャーを激しく行け」とベンチから声をかける長谷川 健志ヘッドコーチの指示通り、選手たちはディフェンス良くリズムを掴んでいきます。また前半は、日本の弱点であるリバウンドも19本:17本とチェコを上回っていました。前日の試合を観戦された川淵 三郎会長より、「今日はダメだったね。気にせずに明日も打っていけ」と言われた#16松井 啓十郎選手は、第2ピリオドだけで18点を挙げる活躍で、46-30と点差を開きます。後半、チェコにパワーで押し込まれる部分もありましたが、流れをそのまま渡すことなくフィジカル強く真っ向勝負で跳ね返し、75-61で2連勝。通算2勝1敗と勝ち越して、大会を終えることができました。

 恐れることなく体をぶつけて大きな相手を止めるディフェンス、198cmと国際大会では小さな#17荒尾 岳選手がリバウンドに絡んだことでチャンスを広げ、178cmとさらに小さいな#10橋本 竜馬選手がしっかりコンタクトをしながら果敢に絡んでいったことでボールを奪い、初シュートこそ決まられなかった#51田口 成浩選手でしたが、体を投げ出してルーズボールを追いかけたシーンは、場内から大きな歓声が起きました。それこそが、長谷川ヘッドコーチが求める日本代表の戦い方です。
「これまで日本代表は玉際に弱い、元気が無いと言われ続けてきたのを払拭したいのが私の一番の願いです。それを少しずつ改善できてるところが今後の布石になるのは確かであり、非常にうれしい部分です」。それは練習中から常に競争させてきた一つの結果でもあり、「プレイタイムに関係なく、与えられた時間の中でチームのために力を発揮しようと一人ひとりが意識を持って取り組む姿勢は見えています。チーム内での競争はベテランも、若手も激しく、これからもやっていかねばなりません」と#0田臥 勇太選手は言います。その田臥選手こそが、「何よりも負けず嫌いなところが頼もしい存在」と信頼を寄せる長谷川ヘッドコーチ。7月25日(土)に中国遠征へ出発し、続いて8月5日(水)よりヨーロッパ遠征を行い、帰国するや否や国際強化試合が開幕。“日本のファンの方々に応援してもらえるようなチームにしたい”をテーマに掲げ、国際強化試合まで気を緩めることなく、休むことなく10試合を戦いました。

 4日間にわたり、連日会場を多くの方にお越しいただき、ありがとうございました。皆様からの声援が後押しとなり、ハヤブサジャパンはこれから本番となるリオデジャネイロオリンピック アジア地区予選へ向け、さらに強化を進めていきます。
 女子日本代表チームは、WNBAシアトル・ストームの先発として着実に成長している渡嘉敷 来夢選手が大会前に合流し、8月29日(土)に開幕を迎える
「第26回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会(兼 2016年リオデジャネイロオリンピック アジア地区予選)」へ向け、最終段階にきています。また、男子日本代表チームも同じく、8月29日(土)から台北市で開催される「第37回男子ウィリアム・ジョーンズカップ」に参加し、実戦形式での最終強化を図っていきます。
 リオデジャネイロオリンピック出場を目指すハヤブサジャパンへ、引き続きご声援をよろしくお願いいたします。