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男子U23日本代表:GLOBL JAM(カナダ遠征)直前合宿スタート「プレーを見極めることを意識」湧川颯斗選手

2025年8月8日

湧川颯斗選手はコンボガードとしてプレーを見極めることを意識

「打つことだけがシューターの仕事ではない」ことを学び、役割が明確になった小澤飛悠選手

 男子U23日本代表チームはカナダ・トロントで開催される招待大会「GLOBL JAM」へ向け、8月7日より5日間の直前合宿がはじまりました。7月に、網野友雄ヘッドコーチ率いる男子日本代表が出場した「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」(以下ジョーンズカップ)メンバーや、現在サウジアラビアで行われている「FIBAアジアカップ2025」(以下アジアカップ)の選考から外れた選手など23歳以下を対象に12名を選考。地元カナダとブラジルのU23代表チーム、アメリカNCAAのジョージタウン大学が参戦し、同世代の世界トップクラスに挑みます。

 網野ヘッドコーチはジョーンズカップの8試合で平均69.3点だったオフェンスを修正し、80点台を目標に掲げました。ノーマークは作れていましたが、決め切れなかった3ポイントシュートの精度向上、そしてオフェンス機会を増やすためにペースアップをテーマに強化を進めていきます。

 ジョーンズカップ経験者5人(佐藤涼成選手、小澤飛悠選手、広瀬洸生選手、中川知定真選手、ウィリアムス ショーン莉音選手)のうち、チーム最多の平均12.1点で活躍した小澤飛悠選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)。「自分はボールを持つ時間を長くする選手ではないので、なるべく短いボールの所持率でキャッチ&シュートを確率良く決めることはできたと思います」と3年連続大会出場をしてきたことでの成長を実感していました。相手がシューターとして警戒し、マークが厳しくなれば、「逆にスクリーンをかけに行ったり、自分がいることで良いスペースを作ることも役割だと思っています。打つことだけがシューターの仕事ではないことを学ぶことができました」とやるべきことが明確になっています。

 湧川颯斗選手(三遠ネオフェニックス)は、トム・ホーバスヘッドコーチの下で日本代表初選出を目指してきました。「日本生命カップ2025」「SoftBankカップ2025」の4試合中3試合に出場。残念ながらアジアカップメンバーに選ばれず、「落とされたときは本当に悔しかったです」と心境を吐露します。しかし、それもまた経験であり、「まだ実力が足りていないという現実でもあるので、マイナスではなくプラスに捉えています」と気持ちを切り替えてきました。

 男子U23日本代表もコンセプトは変わらず、湧川選手の役割も同じくコンボガード。「プレーを見極めることを意識しています。トムヘッドコーチにも言われていましたが、2ポイントと3ポイントのバランスをしっかり見極めて、ペイントアタックが足りていなければアタックし、3ポイントが足りていなければ自分がクリエイトしてアシストしたり、シュートを打ったり、そのバランスを取っていきたいです」と話す湧川選手はチームを引っ張ることも求められます。21歳の湧川選手とともに、日本代表候補として国内試合に参加した川島悠翔選手(20歳 / シアトル大学)と渡邉伶音選手(19歳 / アルティ―リ千葉)はこのチームでも年下になります。しかし、ホーバスジャパンで経験してきたことを還元するために、リーダーシップも大事な役割です。

 ジョーンズカップのタフな8試合を乗り越えて来たメンバーも成長が伺えます。2勝しかできませんでしたが、「チャイニーズ・タイペイAとも第3クォーターまでは50-60と互角に戦えていましたし(●58-83)、敗れた他の試合も僅差だったので自信を持つことができました」とウィリアムス ショーン莉音選手(白鷗大学)も手応えを感じています。今後は勝ち切るためにも、「網野ヘッドコーチが言うように『One moreのプレー』が必要です。もう一つパスを出して、より確率の高いシュートを打てるようにしなければならないですし、逆にそこを狙い過ぎて自分が空いていることもあったので、的確な状況判断をできるようにしたいです」とそれぞれ課題を持って合宿に臨んでいます。

 トップチームを経験してきた選手たちと比較し、「少し強度が違うというか、1段階高いレベルでプレーしている感じがしました。自分たちも一つ上のレベルを目指していけば、練習からもっと良くなっていけると思います」という小澤選手も今年2月のディベロップメントキャンプに招集され、ホーバスヘッドコーチの指導を受けました。トップチームにつなげるために、「ディフェンスの強度が課題だと思っています。そこをしっかりトーンセットできるように、自分が出たときにはディフェンスの強度をさらに上げられるぐらいの選手にならなければいけないです。でも、ハンドラーをサポートするシューターの動きはトップチームでも通用すると思っています。ディフェンスのアグレッシブさや、リバウンドでのルーズボールの強さのところが強化していくべきところです」と話すとおり、日本代表への架け橋となる男子U23日本代表の活動がはじまりました。

■#SEETHERISE GLOBL JAM
開催地:カナダ・トロント
試合日程(※日本時間)
8/13(水) 深夜24:30 日本vsアメリカ(ジョージタウン大学)
8/15(金) 3:00 日本vsブラジル
8/17(土) 7:00 日本vsカナダ
8/18(日) 9:00 決勝