ニュース
男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025 総括「188cmの身長でガードを務められるのが自分の長所」平岡泰介選手
2025年9月9日

長身ガードとして今後の成長が楽しみな平岡泰介選手

黒田健斗選手は攻守に渡って堅実なプレーで活躍
男子U16日本代表は「FIBA U16アジアカップ2025」(モンゴル・ウランバートル)でベスト4進出を果たし、来年6月27日よりトルコで開催される「FIBA U17 バスケットボール ワールドカップ2026」への出場を決めました。ポイントガードの宮里俊佑選手(琉球ゴールデンキングスU18)は「世界の中でもレベルの高いチームと対戦し、オーストラリア戦は点差が離れてしまいましたが、最後のニュージーランド戦は同等に戦えるチームにまで成長することができました。それは自分たちにとって大きな経験でした」と自信を得ます。
大差で勝利しましたが、カザフスタン戦は17本、サウジアラビア戦は20本に増えたターンオーバーについて、「(アレハンドロ・マルティネス)ヘッドコーチに練習からずっとドリブルが多いと言われ、それを大会がはじまっても修正できずにいました」と宮里選手は振り返ります。練習中にイメージしていた体格差などを実際に体験し、「試合を重ねる毎にチーム全員で改善しながら成長できたことが、大会を通して一番良かった点です」と話すとおり、3戦目のイラン戦はターンオーバーを5本に抑え、3連勝で予選グループ1位突破。チャイニーズ・タイペイ戦ではふたたび21本とミスは目立ちましたが、集中したディフェンスでカバーし、83-72で勝利。世界への切符をつかみました。
準々決勝で負傷した白谷柱誠ジャック選手と栗本富美也選手(ともに福岡大学附属大濠高校)を温存し、代わって先発を任されたのは高校でもチームメイトの黒田健斗選手。優勝したオーストラリアとの準決勝は、36-101で完敗。「気持ちの部分や勝てそうな場面でも負けてしまっていました」と黒田選手は敗因を挙げます。しかし、「ニュージーランド戦に向けて火がつきました」と誰も下を向かず、気合いを入れ直して3位決定戦へ臨みます。ニュージーランドにラストシュートを決められ、92-93で惜敗。しかし、大きくリードされてもあきらめず、最後まで戦う姿勢を見せました。
FIBA U17ワールドカップ常連チームとの試合を通じて、「フィジカルもスピードも、何よりサイズの違いを経験できたことが一番良かったです。その中でチームとして戦うことができ、最後のニュージーランド戦は僅差の試合をすることができたことを忘れずに、来年のエントリーキャンプからこのレベルからしっかり積み上げていきたいです」と黒田選手は述べ、世界基準を知ることができました。
飛び級で選出された中学3年生の平岡泰介選手(RIZINGS徳島)と有田直生選手(ライジングゼファー福岡 U15)。3ポイントシュートを得意とする有田選手は、少ない出場時間ながら4/9本(44.4%)成功。さらに確率良く決めるために、「もっとディフェンスを崩せる動きを身につけていきたいです。ドリブルからステップバックして打ったり、ドライブをもっとできるようになりたいです」と課題を持ち帰ります。
宮里選手や越圭司選手(Concordia Lutheran School of Omaha)、高橋秀成選手(U18 川崎ブレイブサンダース)と同じポイントガードの平岡選手。先輩たちとは異なり、「188cmの身長でガードを務められるのが自分の長所です」とキッパリと応える期待の15歳。プレーだけではなく、「練習中から誰よりも声を出して引っ張り、チームをまとめていきます。今回は出場時間も少なかったので、年上の選手がいるから出れなかったではなく、来年は自分が1番活躍するという気持ちで挑みたいです」と力を込め、来年へ向けたステップアップを誓いました。
マルティネスヘッドコーチは「今大会を通じてそれぞれが試し、そして課題を見つけたからこそ、選手自身で良くなろうと努力していくはずです。素晴らしいチームに所属し、それぞれ良いコーチの下で努力することが大切です」と信頼し、成長した姿を見せてくれることを楽しみにしていました。FIBA公式YouTubeでは日本の戦いだけではなく、ライバルとなるアメリカやヨーロッパなど各大陸予選の試合も見られます。これまでの合宿や今大会を経験した選手だけではなく、来年17歳になる2009年生まれ以降の日本国籍を持つすべてが男子U17日本代表の対象です。1年で急速な成長が見られる世代でもあり、すべての選手にチャンスがあります。
関連リンク
- FIBA U16アジアカップ2025
- 男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025【3位決定戦】日本 92-93 ニュージーランド 終盤に最大18点差を跳ね返すも惜敗し、大会4位で閉幕(2025年9月7日)
- 男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025【準決勝】日本 36-101 オーストラリア 最終戦は銅メダルを懸けてニュージーランドと対戦(2025年9月6日)
- 男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025【準々決勝】日本 83-72 チャイニーズ・タイペイ 2大会ぶり3度目の世界大会出場決定(2025年9月6日)
- 男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025 予選グループ首位突破──世界への切符と懸けた準々決勝はチャイニーズ・タイペイと対戦(2025年9月4日)