公益財団法人日本バスケットボール協会

当協会(JBA)では、10月20日(金)～10月24日(火)の5日間、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)において、2023年度第4回目となるJBA公認B級コーチ養成講習会を開催しました。
B級コーチ養成講習会は、年間5回ほど、東京都近郊や地方での開催を行っていますが、新型コロナウイルスの影響によりなかなか講習会で味の素ナショナルトレーニングセンターでの開催ができませんでした。今回、B級コーチ養成講習会としては、2019年8月以来の味の素ナショナルトレーニングセンターでの開催となり、全国各地から43名の方が受講されました。

　B級コーチ養成講習会では、「主に育成年代(18歳以下)において専門性の高い指導が出来る人材を養成するとともに、都道府県のリーダーとなる人材を養成すること」を目的として実施しています。
　特に5日間の集合講習では、コーチングの“How”にフォーカスし、4日にわたるコーチング実践を中心に、いろいろな観点でコーチングについて学んでいきました。

●講習の主な内容
・コーチングスタイルとコーチングアプローチ
・コーチングフィロソフィー
・年代別・習熟度別に応じたコーチング
・コーチングプロセス（セッションの指揮と評価）
・練習計画（コーチングセッション）の作成
・安全管理（リスクマネジメント）
・長期競技者育成計画
・スポーツパフォーマンス向上の取り組み
・インテグリティの向上
・スキル獲得の原理
・レフェリーとのコミュニケーション
・コーチング実践

●受講者のコメント
○野口 まゆみさん／北海道／ThirtyGirls(一般)、札幌緑丘ミニバスケットボール少年団(U12) 　私は、小学生の頃指導者からのハラスメントに合い、バスケットボールを辞めさせられた経験があります。そのことで「摂食障害」となり、運動が大好きでしたが、「バスケ」という言葉を聞くだけで胸が痛くなり気持ちが落ち込む日々を過ごしていました。そんな幼少期を経て、「指導者になりたい」と思ったのは、指導者によってバスケが嫌いになったり好きになったりすることを自分自身で経験したからこそ、「バスケを一生好きでいてくれる子どもを増やす指導者になる！」という信念に辿りついたのは必然だったと思います。この熱い思いが、今回の講習を受けて、「ACTIVE FOR LIFE」であり、「私のコーチングフィロソフィーなのだ！」と気づき衝撃を受けました。 　また、コーチングの在り方について「プレーヤーズ・センタード」「発達段階及び習熟度に合わせたコーチング」「インテグリティの向上」などすべての講習が、どれも自分の過去とリンクし「このようなことを学んだコーチが増えるとバスケが好きな子どもがたくさん増えるのだろうな。」とワクワクしました。 　開催にご尽力いただいた事務局、コーチデベロッパーや講師の皆様、そしてともに学びを深めていった受講生の皆様本当にありがとうございました。同じ「志」を持った方々と、年齢を問わずたくさんの学びを引き出し合い、このような素晴らしい環境で受講できたことに感謝しております。これからも「バスケで日本を元気に！！」していきましょう！！

○佐藤 崇仁さん／栃木県／那須塩原市立三島中学校(U15)

まず今回、B級コーチ養成講習会に参加させていただき、大変感謝しています。
この仲間と共に学ぶことで、とても良い刺激を受けることができました。また、５日間で自分自身を見つめ直す良いきっかけとなりました。
学びの３大障害についての話を聞き、自分自身の内面に目を向け、自分の弱さを知ることができました。プレイヤーズ・センタード・コーチングの考えを知り、バスケットボール選手であるまえに、人として成長させられる指導者でありたいと改めて感じました。

私が一番印象に残っているセッションはコーチング実践の中での、アウトプットの方法です。
普段の自分自身が何も考えず、クローズドクエスチョンを使い、選手の考える場面を与えていないことに気付かされました。
２日目から挑戦しました。３日目失敗。４日目、ちょっとできた。５日目には、自分自身、成長を実感することができました。
最後のグループ振り返りで「私たち、相手の言葉を引き出すのがうまくなってる気がしますよね。」なんて笑いながら互いの成長を振り返り、話をしていました。この仲間と共に、これからも学び続けていきたい。と強く感じることができました。県に帰ってからも、学び続けていき、バスケットボールで日本を元気にしたいと思います。
この５日間、我々の講習会を支えてくださったコーチデベロッパーの方々、大変お世話になりました。

※2023年度のJBA公認B級コーチ養成講習会の受講者募集は終了しております。