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2024年度 JBA 公認 B 級コーチ養成講習会 (第 5 回・東京会場) 開催報告
2025年3月31日

座学講習では多彩なグループワークを実施

コーチング実践ではコーチ役、プレーヤー役と両者の立場で実践を積む
当協会 (JBA) では、2025年 3 月 7 日 (金)~3 月11日 (火) の 5 日間、味の素ナショナルトレーニングセンター (東京都北区) において、2024年度第5回の JBA 公認 B 級コーチ養成講習会を開催しました。
B 級コーチ養成講習会では、「主に育成年代 (18歳以下) において専門性の高い指導ができる人材を養成するとともに、都道府県のリーダーとなる人材を養成すること」を目的に、年間 5 回都内や各地方にて開催しており、今回は全国各地から41名の方が受講されました。
5 日間にわたる集合講習では、コーチングの “ How ” にフォーカスし、座学でコーチングの様々なスキルを学び、午後のコーチング実践でトライし、振り返ることで学びを深めていきました。
■講習の主な内容
・コーチングスタイルとコーチングアプローチ
・コーチングフィロソフィー
・コーチングプロセス
・スキル獲得の原理
・年代・習熟度に応じたコーチング
・練習計画の作成
・長期競技者育成計画
・スポーツパフォーマンス向上の取り組み
・インテグリティの向上
・安全管理 (リスクマネジメント)
・レフェリーとのコミュニケーション
・コーチング実践
■受講者のコメント
○ 佐藤 哲也さん (東京都 / 若松バスケットボールクラブ / U12男子)
B 級コーチ養成講習会の受講を終えた後の素直な感想は「コーチングの威力を実感した充実の 5 日間」となります。錬りに練られた課題設定と環境作りにより「プレーヤーズセンタード・コーチング」を体験し、その威力の凄さ=自分自身の確実な成長を感じることができました。またコーチング実践では、当初、自分の力不足を痛感し落ち込みましたが、全国から参加された様々な指導者の方々と時に励まし合い、時にお互いの考えを話し合って切磋琢磨できたことから、最後は満足の笑顔で講習会を終えることができました。確かに大人の学びは痛みを伴いましたが、講習を終えた今は、自分自身がパワーアップではなく、バージョンアップできたと感じています。
今回の受講にて「明確なゴール設定ができているか、適切にチームと共有できているか、共通理解を得られているか、を常に考える」ということを学び、自分の財産となりました。その他にも「指導者として、学び続けることの大切さ」、「一方通行ではない、アサーティブなコミュニケーション (相手を理解すること) の効果」、「どんなコーチフィロソフィーを考え、改めて自分自身を見直すこと」を学ぶことができました。
5 日間の講習でしたが、とても内容の濃い時間を過ごすことができ、また、指導者として成長するキッカケをいただきました。ありがとうございました。今後も指導者として、ますます学んでいこうという決意と覚悟を得られました。今回学んだことを指導の現場で試していくことを考えるとワクワクが止まりません。
Keep on learning, improving and exciting. 皆さんも一緒に成長していきましょう!
○ 依田 咲子さん (山形県 / 山形銀行女子バスケットボール部 / 一般女子)
私は普段、社会人カテゴリーのアシスタントコーチを務めています。毎シーズン、自分自身もコーチとして成長し、それをチームに還元できればと試行錯誤していましたが、「結果」を追い求めてしまう部分も強く、自分がしていることは選手にとって、またチームにとってプラスになっているだろうかと自信を持ちきれない気持ちがありました。今回、自分自身が改めてコーチングを学ぶ機会を得ることで、何か掴めるものがあるのではないか、目指すコーチ像が見えてくるのではないか、そしてここで得たことをブラッシュアップした先に自身やチームの成長があるのではと考え、B級コーチ養成講習会に参加しました。
今回学んだことのなかで、これまでの自分に足りず特に大切だと感じたことは、「選手の学びために必要な場をつくる」ということでした。講習会のなかでも、座学と実践 (マイクロコーチングやコーチング実践) を行き来するような構成は、確かに大人の学びの痛みを伴いましたが、その失敗を糧に次こそは! と多くのことを考えるきっかけになりました。
一方的な PULL 型になりがちな自分にとって、明確なゴール設定をすること、OPENING → BODY → CLOSING の流れをつくること、選手のアウトプットを引き出すようなコーチングをすること、自分がぶれそうになったときの拠りどころとしてコーチングフィロソフィーを持つことなど、ここには上げきれないほど多くのことを学ぶことができました。
5 日間の講習を通して、「インプットよりアウトプット・成功体験より失敗体験・予習より復習」を身をもって学んだので、失敗を恐れず今回得たことを最大限チームに活かせるようアウトプットし、そのための準備を怠らぬよう自分自身も学び続ける姿勢を持っていきたいと思います。
最後に、「学び合う仲間」として私たちの学びを支援し導いてくださったコーチデベロッパーの方々、そしてたくさんの気づきや刺激をくれた受講者の皆様のおかげで充実した 5 日間になったことを心より感謝いたします。この経験をチームに、そして地域に還元していけるよう、今後も精進していきます。ありがとうございました。