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男子日本代表国際親善試合2014 今週末、7月19日(土)より開幕 -スプリングフィールド大学と縁ある2人の日本人-

2014年7月14日

スプリングフィールド大学でコーチ留学をしていた青野 和人ヘッドコーチ(NBDL・大塚商会アルファーズ)

アーリーエントリーで既にNBLでプレイを経験した西川 貴之選手(レバンガ北海道)


 23歳以下で構成されたハヤブサジャパン 男子日本代表(ヤングジャパン)チームで挑む、「東日本大震災復興支援 ゼビオチャレンジカップ バスケットボール男子日本代表国際親善試合2014 ~近畿バスケットボール100周年記念大会~」が、いよいよ7月19日(土)より開幕します。

 今年、韓国学生選抜チームやビクトリア大学(カナダ)等との国際試合を経験してきた大学生に、NBLでのルーキーシーズンを迎える選手を加えたヤングジャパン。このチャンスを生かし、日本代表を引っ張る選手へと成長してくれることに期待しています。2020年東京オリンピックで活躍する世代で挑む、男子日本代表国際親善試合2014は7月19日(土) ハンナリーズアリーナ(京都府京都市)、7月20日(日) 舞洲アリーナ(大阪府大阪市)、7月21日(月・祝) グリーンアリーナ神戸(兵庫県神戸市)にて、3試合行われます。

 男子日本代表国際親善試合2014に迎える対戦相手は、スプリングフィールド大学。NCAA Division III 2013-2014シーズンの戦績は、20勝8敗。チャーリー・ブロック ヘッドコーチは、スプリングフィールド大学を率いて16年。ブロック ヘッドコーチの下、一丸となりチームバスケで戦うスタイルであり、昨シーズンは5人が平均二桁得点をマーク。#32ロビー・バーク選手が平均14.0点でチームハイ、続く#24ショーン・マーティン選手は11.8点。ともに平均10.4点ながら、20点以上を獲る試合も多くあった#12アレックス・ガーツカ選手と#21ニック・シェンキェヴィチ選手は、波がくるかもしれない要注意選手です。特に、#21シェンキェヴィチ選手(3Pシュート:46.0%)は、#25ニック・マッケンナ選手(3Pシュート:43.4%)とともに、3Pシュート確率が4割を越えています。204cmのチーム最高身長#41ティム・スウェンソン選手は、平均リバウンド9.4本、さらに平均約2本ものブロックショットを決めるゴール下の番人として、存在感を示しています。

 スプリングフィールド大学の体育館には「Birth place of Basketball」と書かれている通り、バスケットボールが誕生した歴史ある場所です。そして、このスプリングフィールド大学と縁ある二人の日本人選手がいました。

 ご存じの通り、マサチューセッツ州スプリングフィールドでジェイムス・ネイスミス博士によって考案され、バスケットボールの礎が誕生しました。1891年12月21日、地球上で初めてバスケットボールをプレイした歴史的な日。その中には、石川 源三郎氏という日本人がいたことは有名な話であり、日本バスケットボールの歴史においても欠かせない存在です。石川氏も写っている写真が、今でもスプリングフィールド大学には飾られています。

 そしてもう一人、スプリングフィールド大学でバスケットボールをした日本人がいました。NBDL・大塚商会アルファーズの青野 和人ヘッドコーチ。第1戦が行われる京都のプロチーム、京都ハンナリーズの元ヘッドコーチでもある青野ヘッドコーチは、2000年にスプリングフィールド大学の大学院へコーチ留学した経験の持ち主。来日するスプリングフィールド大学について、お話を伺いました。
 「体育大学というイメージが強い学校で、キャンパス内は運動部に所属する生徒ばかりでした。スポーツ心理学とスポーツ生理学はアメリカ国内でも最先端の教育をしています。また、バスケット発祥地としてネイスミス博士を讃えるフラッグや肖像画などの資料が校内のあちこちにあり、バスケットの歴史を感じることが出来ました」

 ブロック ヘッドコーチに師事してきた青野ヘッドコーチに、スプリングフィールド大学のバスケットの特長についても伺いました。
 「留学していた当時の話ですが、オフェンスはトランジションでの攻撃を強く強調していました。NCAAの35秒もあるショットクロックを使い切らず、アーリーオフェンスのシステムで攻め切ってしまうことが多かったです。また、Division IIIということで良いビッグマンが取得しにくい状況ですが、それでも4番、5番ポジションの選手が非常に献身的にスクリーンなど泥臭いプレイを積極的にしていました。1番と3番にはドライブの強い選手、2番には身長を問わずキャッチ&シュートの名手をリクルートしており、個々の能力は高いです。ディフェンスでは、ボールプレッシャーが強く、マンツーマンでもゾーンでも積極的に仕掛けるディフェンスをしてきます。特に4番の選手が一番前を張り、一番下では3番の選手が精力的に動く1-3-1ゾーンディフェンスは、とても見応えがありました」
 スプリングフィールド大学のバスケットスタイルがイメージできたことで、90点以上を目指す攻撃的な池内 泰明ヘッドコーチ(拓殖大学)率いるヤングジャパンとの真っ向勝負が今から楽しみです。

 男子日本代表国際親善試合2014は、「近畿バスケットボール100周年記念大会」と銘打っています。1913年、アメリカから来日したF・H・ブラウン氏により関西のYMCA(京都・大阪・神戸)を指導したことに始まり、今回開催される3都市で初めて日本にバスケットボールが紹介されました。アメリカと日本のバスケットボールの歴史が交錯する記念大会。ぜひ会場へお越しいただき、100年以上に及ぶバスケットボールのロマンを味わってください。チケットは好評発売中です。