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FIBA U19ワールドカップ【7-8位決定戦】日本58-107カナダ:過去最高位の8位で閉幕。世界との真剣勝負を体感できた選手たちの底上げに期待

2023年7月3日

ベスト8入りし、世界と真剣勝負ができたことが財産となった男子U19日本代表

川島悠翔選手は今後もNBAグローバルアカデミーでの活躍に期待

 「FIBA U19ワールドカップ 2023」は最終日。史上初のベスト8入りを果たした男子U19日本代表が目指せる最高位である7位を懸けて、カナダと対戦。チームディフェンスからリバウンドを獲ってチャンスを作り、オフェンスでは全員がボールをシェアし、確率の高いシュートを選択することはできていました。しかし、シュート確率31.3%とその精度を欠き、またリバウンドは27-45と圧倒され、58-107で敗退。勝つことも、互角に戦うこともできませんでしたが、世界8位と過去最高位で今大会を終えました。

 ショットチャートを見れば、男子日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチが掲げるアナリティック・バスケットボール同様、確率の高いペイントエリアと効率の良い3ポイントシュートの2極化は男子U19日本代表でも体現できています。あとは決めるだけでしたが、その差が勝敗を分けました。しかし、育成年代であり、この時期に男子日本代表と同じ考えで世界と戦った経験は必ず今後に生きてきます。

 彼らにとっては、次のFIBA主催国際大会はトップチームであり、FIBAワールドカップやオリンピックです。世界の8強との真剣勝負を経験できたのは、過去を振り返っても男子日本代表としては彼らだけ。史上最高位となる8位の結果に誇りを持つとともに、本気で向かってきた世界との差を痛感した彼らこそ、今後の男子日本代表を背負って立つ12人です。

 帰国後、男子日本代表合宿に招集されたのはジェイコブス晶選手(NBAグローバルアカデミー)だけでしたが、この中からさらに選手が選ばれることが今大会の成功につながります。海外組は、同レベルまたはそれ以上の過酷な戦いに身を投じることができます。一方で国内組は身長やフィジカルの差が同等となりますが、今大会で経験したことをBリーグや大学での戦いでぜひ発揮し、日本バスケの底上げに期待しています。

 大会は終わりましたが、選手としてのキャリアは続き、男子日本代表が世界に立ち向かう戦いに終わりはありません。今夏、男子U22日本代表が「FISU ユニバーシティーゲームズ」に、そして8月25日(金)には男子日本代表がパリ2024オリンピックの出場権を懸けた「FIBAワールドカップ」に挑みます。先輩カテゴリーにとっても刺激となる素晴らしい活躍でした。

 世界ベスト8になった選手たちの大半は帰国後、7月10日(月)からはじまる新設された全国大会「第1回全日本大学バスケットボール新人戦」(新人インカレ)がはじまり、ジェイコブス選手は「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2023 静岡大会」でのロスター入りを目指します。歴史を作った12人の選手たちの今後が本当に楽しみであり、真価が問われるのもこれからです。夜遅くの試合時間にも関わらず、日本から多くのご声援ありがとうございました。