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男子U19日本代表:FIBA U19ワールドカップ2023 大会を終え、全選手コメント紹介

2023年7月6日

史上初ベスト8を成し遂げた男子U19日本代表

 「FIBA U19ワールドカップ 2023」で、男子史上初となる世界ベスト8の記録を成し遂げた男子U19日本代表は無事帰国しました。世界と真剣勝負を戦った選手それぞれの思いをご紹介します。

アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチ
 大会ベスト8という結果で終われたことは、大変喜ばしいことです。スタッフと選手がチーム一丸となったことで、史上初の結果を成し遂げられました。大会前と比較すれば、確実に12人全員が成長できました。日本から多くの方々が応援していただいていることを、みんなも分かっていました。今大会を見た日本のバスケに携わる方々にとって、何かしらの成長につながるものを得られていれば幸いです。選手たちは、日本人でも世界トップレベルと戦えることを示してくれました。

#10 小澤飛悠キャプテン(日本体育大学1年)
 ベスト8という日本の記録を塗り替えられたのはすごくうれしかったです。それとともに、アメリカをはじめとした世界とのレベルの差も感じました。悪い時間帯をなるべく短い時間で、チーム全員で切り替えられたことが良かったです。試合を通して悪い時間帯は必ずあります。そのときに全員で声を掛け合って、ベンチも盛り上げていけば、必ず悪い時間帯がすぐに途切れるということは意識し、そこは成長できた点です。このメンバーの中から多くの選手が今後の男子日本代表に選ばれて欲しいですし、自分もそこを目指しています。もう一回この仲間たちと一緒に、また日本代表としてプレーしたいです。

#4 ジェイコブス晶(NBAグローバルアカデミー)
 みんなと一緒にがんばって、世界の強い相手にも全力で戦うことができました。いろんなところから得点を決めることができ、3ポイントシュートも入りました。あとはドライブも出せていたのと、普段は確率が少し低いフリースローも決めることができ、良いプレーは見せられたと思っています。アメリカ戦(20得点)で活躍でき、これから進むハワイ大学のアシスタントコーチも見に来てくれておたので、今後も試合に出られるチャンスにつながったかなと思います。これから男子日本代表へステップアップでき、まわりの選手からいろいろ学ぶことも多くあるので楽しみです。今回、世界ベスト8という記録を作りましたが、これからがもっと高いチャレンジなのでがんばりたいです。

#5 岡田大河(Zentro Basket Madrid)
 スペイン遠征から本戦までハードな試合が続きましたが、チームとしてディフェンスやリバウンドでは戦う姿勢がどんどん出てきました。それがベスト8が懸かった大事なハンガリー戦でも、全員で戦う姿勢がコート上で表現でき、ベスト8進出することができました。個人的には、大会の前半戦は自分の長所やコントロールしていても通用する部分がありましたが、後半戦にかけてはコンディションなどコート外での戦いからすべて負けていました。チームに対して貢献できなくなった試合が多くなってしまったので、これからフィジカル面など成長しなければいけない課題がたくさん見つかりました。

#6 八重樫ショーン龍(白鷗大学1年)
 大会を通して、目標としていた過去最高位を達成し、ベスト8という結果を残して帰って来られたことはうれしいです。でも、勝った試合も含めて世界の壁の高さを体験できたからこそ、これを機にまた成長できるようにがんばりたいです。一番印象に残っているのは、やっぱりアメリカ戦です。身体能力も技術も格段に相手の方が上で、要所で器用に身体をうまく使ったプレーをしてきました。そこは、サイズなどが違っても真似できる部分だと思います。この経験を無駄にせず、もっとレベルアップできるようにがんばっていきます。

#7 湧川颯斗(滋賀レイクス)
 予選ラウンドの結果は1勝2敗でしたが、その敗戦からしっかとチームみんなで話し合って改善点を見つけて取り組んだことで、ベスト8を懸けたハンガリー戦に勝つことができました。今大会の目標に掲げていた過去最高位という目標は達成できましたが、その後に勝利できなかったことが悔しかったです。

#8 武藤俊太朗(明治大学1年)
 アメリカ戦も、セルビア戦も前半は本当に良い形で相手に食らいついていけていました。そこは大会を通して、成長できていた点です。個人としては3ポイントシュートを武器とし、要所で決められたことは良かったです。昨年のFIBA U17ワールドカップのときは、ドライブでも通用した部分がありましたが、U19ではフィジカルや高さが全然違いました。2年連続で世界レベルを体感できたことは、自分のバスケ人生にとっても本当に素晴らしい経験になりました。これからもずっとバスケを続けていくので、将来の日本代表を目指して、もう一度世界に挑戦したいです。

#9 小川瑛次郎(羽黒高等学校3年)
 昨年のFIBA U17ワールドカップで経験したときよりも、今回の相手は一回りも二回りもサイズが大きかったです。スペイン遠征は全然良くなかったですが、事前にその3試合を重ねたおかげで、みんながチームの約束を守ってプレーできるようになったことでチームワークも良くなり、このベスト8という結果につながったと思います。

#11 坂本康成(筑波大学1年)
 ベンチスタートとして、試合に出たらすぐに結果を残さなければいけないところを意識していました。これから筑波大に戻って、すぐに新人インカレがはじまりますが、そこではプレータイムも多くなるとは思います。でも、3〜4年生も合流する本格的な秋のリーグ戦になれば、今回のようにベンチからスタートし、要所で活躍できることが大事になるので、そのための良い経験ができました。フィジカルの差は痛感しました。一番びっくりしたのはカナダの#0(Olivier RIOUX選手/230cm)です。ゴール下ではどんなに工夫しても全然シュートが打てなかったので、世界の高さをはじめて実感しました。

#12 ロロ・ルドルフ(St.Augustine High School / Dream Vision)
 僕自身、この大会を通してチームメイトからも、対戦した世界のトップ選手たちからもたくさんのことを学びました。特にポイントガードとして、岡田選手と湧川選手からはシュートやスコアするだけではなく、リーダーシップや自分の時間が来ることを信じて待つこと、プレータイムがもらえた時は最大限のプレーができるようにすることを学びました。今まで自信を持てないところもありましたが、それもこのチームを通して変われたことであり、自信を持ってこれからもがんばっていきたいです。このチームと仲間がとても好きですし、誇りに思っています。

#13 内藤耀悠(レバンガ北海道U18)
 今回は予選グループA(スペイン:優勝、フランス:準優勝、カナダ:7位、中国:10位)に強豪が集まっていて、組み合わせ的にもかなり運が良かったです。Round of 16で開催国のハンガリーと対戦し、ホームコートアドバンテージを取られたような状態でもなんとか勝つことができて本当に良かったです。FIBA U17ワールドカップのときに比べれば、フィジカル的にも戦えていたと実感できました。アメリカはオーラのようなものがあって、何もできずに終わってしまいました。やっぱり、さすがはアメリカだと思わされました。僕らよりもかしこくバスケをしていたので、これから試合を見返し、肌で感じたことはしっかり見習って今後の成長につなげていきたいです。

#14 川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)
 自分のスキルのなさや、世界と戦うためにはもっといろんなスキルの必要になってくることを今大会を通して痛感しました。しかし、身体を張ってディフェンスをしたり、リバウンドを獲ったりすることはできていたので、少しはベスト8に貢献できたのかなと思います。チームとしての反省点として、前半は互角に戦えていても、後半の出だしでつまずいてしまい、最後までそこが尾を引いて負けてしまうことが多かったです。練習の時から大河や晶、飛悠さんが中心となって、チームとして良くなって行こうと毎日声を掛け合って、1試合1試合しっかりみんなで成長できたことが良かったです。

#15 渡辺伶音(福岡大学附属大濠高等学校2年)
 すごく良い経験になったのが一番の感想です。最初はプレータイムが短い中で、あまりチームに貢献することもできなかったですが、試合を重ねるごとに少しずつ自分の持ち味である3ポイントシュートなども通用できた部分はありました。でも、やっぱりU19世代とのフィジカルの差はすごく感じたので、そこは今後の課題にしてもっとがんばっていきたいです。