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女子日本代表:オリンピック予選[第1戦]日本 75-54 スウェーデン 後半に50点を奪い白星発進

2020年2月7日

オリンピック前最後となる世界との真剣勝負が開幕

チームハイとなる21点・12リバウンドのダブルダブルの活躍で勝利に導いた渡嘉敷来夢選手

 AKATSUKI FIVE女子日本代表チームが世界の強豪に挑む「FIBA 東京2020 オリンピック予選大会 -FIBA WOMEN’S OLYMPIC QUALIFYING TOURNAMENT 2020-(以下OQT)」がベルギーにて開幕。日本はスウェーデンを75-54で下し、初戦を勝利しました。

 渡嘉敷来夢選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)が先制するも、そのあとが続きません。相手の高さに対し、ディフェンスで対抗しながらチャンスを作ります。しかしオフェンスではターンオーバーが目立ち、ゴールが遠いまま第1クォーターは10-12で終えます。続く第2クォーターもスティールやブロックショットで相手のゴールを阻み、オフェンスリバウンドを奪う日本でしたが、思うように得点につながらず波に乗れません。

 前半残り2分、赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)がドライブからバスケットカウントを決め、22-20とリードします。これまで14本放って1本も決まっていなかった3Pシュートでしたが、前半終了間際にようやく長岡萌映子選手(トヨタ自動車アンテロープス)がネットを揺らします。25-20と5点リードして前半を終えましたが、シュート率は26.7%(8/30本)と精度を欠き、ロースコアの展開でした。

 後半に入ると、本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)が得意のドライブから次々と得点を挙げ、重たかったオフェンスを解きほぐしていきます。 渡嘉敷選手とのコンビネーションプレーでアシストを決め、さらに2連続3Pシュートも沈め、第3クォーターだけで14点を挙げた『菜子タイム』で日本は勢いに乗りました。

 昨年、リオデジャネイロオリンピック以来の復帰を果たした本川紗奈生選手(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック)が、新たに取り組んで来た3Pシュートを4本決め、世界の舞台で開花させます。チームハイとなる渡嘉敷選手が21点・12リバウンドのダブルダブル、本橋選手も18点・6アシストの活躍でチームを引っ張ります。後半だけで50点を挙げ、そのシュート率も57.14%(20/35本)、3Pシュートも43.75%(7/16本)に引き上げた日本が75-54で快勝し、白星スタートを切りました。

 休息日を挟み、次戦は2月8日(土)深夜2:05より地元のベルギーと対戦します。ベルギーは初戦でカナダに56-61と惜敗しており、オリンピック出場を懸けて負けられない状況です。今大会の全3試合はBS-TBS、CSフジテレビ TWO / NEXT、DAZNにて生中継されますので、オリンピック前最後となる世界との真剣勝負をお見逃しなく!

■試合後の選手コメント
トム・ホーバスヘッドコーチ
「出だしはあまりよくなく、思ったかたちのスタートではありませんでした。スウェーデンも日本もやるべきことがたくさんありましたが、私たちはハーフタイムで切り替えて、後半20分は攻めるバスケができたと思います。スウェーデンはとてもフィジカルの強いチームであることは分かっており、後半にうまく対応することができてよかったです」

#10 渡嘉敷 来夢選手 (JX-ENEOSサンフラワーズ)
「始めはとても重たい展開で、特にオフェンスに関して苦しい時間が続いていましたが、悪いなりにもしっかりとディフェンスはできていたのかなというのが前半の印象です。日本では自分より大きな選手と試合をすることがほとんどないので、この大会はとても貴重な機会です。オリンピック前の最後の国際大会なので、(世界で)何が通用するかというのを、まずは今日の相手でやってみようと思いました。相手も私を認識してくれていたので、思い切ってプレーして楽しかったです。40分間プレーするつもりで、チャンスがあればどんどんシュートを狙っていこうと思っていました。まだ1試合だけですが、残り2試合も同じようなプレーをしていきたいです。次のベルギー戦はさらにレベルが高いと思うので、楽しみですし、しっかりアジャストしていきたいです」

#6 大崎 佑圭選手
「久しぶりの国際大会でプレーすることができて、とにかく楽しかったです。試合にはとても集中して入ることができました。課題や評価は置いておいたとして、渡嘉敷選手や吉田(亜沙美)選手がいる中で、またこの場に立っていることにとても充実感を感じました。スウェーデンとは初めて戦いましたが、フィジカル的にもメンタル的にもとても強いチームだと思いました。(コート上だけでなく)選手のモチベーションだったり、ベンチから送り出すことも私の仕事だと思っているので、そこは誰よりも負けず、チームを引っ張っていけたらと思っています。個人としては、とにかくやるだけ。落ち込む暇はないし、落ち込むような要素も不安もすべて承知の上でここに立っているので、すべてこれをポジティブなチャレンジにして、常に前向きにこのあとの2戦を戦っていきたいです」

#15 本橋 菜子選手 (東京羽田ヴィッキーズ)
「前半はオフェンスの調子がよくなく、無理なドライブなどもあったのですが、ハーフタイムにトムさんから“日本のバスケができていない”と言われたことで、オフェンスを立て直すことができました。日本はオリンピック出場が決まってはいますが、今回のように国際大会で強豪国と戦えるのはとても貴重な機会なので、大事な大会だと思っています。あと2戦もとにかく自分たちのバスケをして、試合に勝ちたいです」

■ FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会 試合日程
試合開始時間はすべて日本時間26:05予定
2020年2月6日 (木) 日本 75-54 スウェーデン ※22位
2020年2月8日 (土) vs ベルギー ※9位
2020年2月9日 (日) vs カナダ ※4位
※FIBAランキング:日本10位