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3×3男子日本代表:第4次強化合宿開催報告「ひとつのバスケットボールファミリーとして最高のチームを選考」トーステン・ロイブルコーチ

2020年1月8日

 東京オリンピック開幕まで200日に迫った2020年1月6日より、3×3男子日本代表チームは味の素ナショナルトレーニングセンターにて第4次強化合宿をスタートさせました。すでにオリンピックへの出場権を得ていますが、多くの選手は3×3をはじめてまだ1年足らずの新種目です。実戦を踏まえながら、3×3特有のプレースタイルやルールを把握し、身体に覚えさせる3日間となりました。

 直近2ヶ月間のBリーグにおいて、13勝5敗と調子を上げる現在西地区2位の大阪エヴェッサから3人が選出されています。「橋本(拓哉)はすごく調子が良いので、それを見てもっとがんばらないといけないと刺激になっています。(ブラウン)アイラさんは普段からメンタル面やプレーの部分ですごくアドバイスをくれます。お互いに切磋琢磨できています」と言うのは、藤高宗一郎選手です。普段からともに戦うチームメイトだからこそ、「やりやすい」とも話しており、3人揃ってオリンピック出場を狙います。

 「これまでの合宿で3人が同じチームになったことがないです。1回やってみたいと思ってはいます」と橋本拓哉選手が明かすとおり、大阪同士の組み合わせはまだ実現していません。「逆に相手チームにいるときはやりたいことが分かっていますので、彼らの特徴をチームメイトに伝えながら戦っています」という面もあるようです。

 1月5日現在、Bリーグの3Pシュート成功率3位(41.8%)の橋本選手ですが、「3×3のスペースがある状態でアタックしていけることはすごく楽しくて仕方ないです」と本来の得意なプレーでアピールします。さらに、Bリーグを通じて磨いてきた武器も加わり、「3×3での3Pシュートは2点であり、通常の1点よりも倍になるのでそこは強みとして持っています」と両立していました。

 最初のミーティング時に、「人生で一度あるかないかのチャンスだ」とトーステン・ロイブルコーチは選手たちに発破をかけて、2020年オリンピックイヤーを迎えました。「オリンピックに出場できるのは4人ですが、その機会が来てから準備しては遅すぎます。誰が出ても戦えるように今から準備している段階です」とカウントダウンがはじまっています。

 「3×3は経験が非常に重要になります」というロイブルコーチは、3×3に専念する4選手(鈴木慶太選手、齊藤洋介選手、飯島康夫選手、野呂竜比人選手)を1チームとして今合宿に招集。オリンピックに出場する4人のうち、2人はFIBAランキングによる国内トップ10の選手から選出されます。日本代表候補の10人以外にもトップランクはおり、直接対戦する機会を設けました。
「ひとつのバスケットボールファミリーとしてB1やB2、大学生、3×3のプロ選手の活躍もしっかり見ながらフィルターをかけ、最高の日本代表チームを作るためにも選考していきます」

 週末に行われたBリーグの試合後、月曜日からスタートした合宿ですが、その疲れを見せることなく「選手たちの動きが良かったです」とロイブルコーチは評価し、全選手がオリンピックへ向けて集中していました。唯一、サンロッカーズ渋谷の杉浦佑成選手は、1月9日(木)に開幕する「天皇杯ファイナルラウンド」に出場します。そのために初日だけの参加となりましたが、「週末の試合でコーチからエナジーが足りないと言われていました。積極的にやらなければいけない状況に身を置いたことで、天皇杯に向けてまたアグレッシブに行けると思いますし、この3×3合宿をプラスに働くようにしたいです」と良いきっかけになったようです。

 1月25日(土)・26日(日)に大森ベルポートにて、「3×3 JAPAN TOUR 2019 FINAL」(観戦無料)が開催されます。ぜひ、この機会に3×3の迫力をご覧ください。

■FIBAランキング国内トップ10(2020年1月7日現在)
1位(72位)落合智也
2位(81位)小林大祐
3位(95位)鈴木慶太
4位(96位)斎藤洋介
5位(100位)小松昌弘
6位(174位)松脇圭志
7位(236位)西野曜
8位(241位)眞庭城聖
9位(250位)富永啓生
10位(291位)三谷桂司朗
※()内は世界ランキング