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“日本代表戦からの学びを現場に活かす” コーチ研修 (2022年8月11日・13日開催) 開催報告

2022年9月6日

グループディスカッションの様子 (8月11日)

グループディスカッションの様子 (8月13日)

 当協会 (JBA) では、去る2022年 8 月11日 (木・祝)、13日 (土) に『三井不動産カップ2022 (宮城大会) バスケットボール女子日本代表国際強化試合』および『SoftBank カップ 2022 バスケットボール男子日本代表国際強化試合』のタイアップ企画として、「“ 日本代表戦からの学びを現場に活かす ” コーチ研修」を宮城県仙台市にて開催いたしました。
 各日約20名の参加となりましたが、北は北海道、南は鹿児島まで、地元宮城県以外の方も多く参加していただきました。
 このリフレッシュ研修は、日本国内で開催される国際試合を通して指導者の皆さまが新たな情報を得る機会を設けるとともに、試合後のグループディスカッションにおいて指導者同士で意見交換・ディスカッションをすることで、さらに新しい考え方に触れ、考えを深めることを目的とし、この機会を通じて日常のコーチングに生かしていただくこと、またコーチ同士のコミュニティを広げていただくことにつなげていただければと考え、実施したものです。
 前半は試合会場での試合観戦、後半はファシリテーターに東頭俊典氏 (JBA指導者養成委員会) を迎え、『明日からの練習に活かす方法を考える』というテーマでグループディスカッションを行いました。

 
■試合観戦
『明日からの練習に活かす方法を考える』をテーマにグループディスカッションを行うための事前準備として、①ウォームアップやコート外、ベンチでの取り組み、立ち振る舞い、②ファンダメンタルやスキル、③戦術の 3 つの観点で “ 自分が指導しているチームに取り入れたい ” と感じたことについて、各自メモを取っていただきながら試合観戦をしていただきました。

■グループディスカッション
 試合終了後、別会場に移動してグループディスカッションを行いました。ファシリテーターを務めた東頭俊典氏からグループディスカッションの目的として、①試合観戦をした後、良いと思った行動、スキル、戦術を自チームに落とし込むための具体的な方法の引き出しを増やすこと、②短い時間で相手に伝えることの難しさを体感すること、の 2 点が伝えられ、試合観戦中にメモをした 3 つの観点をもとに、ディスカッションが行われました。
 最初は少し緊張気味の参加者の皆さんもいらっしゃいましたが、ディスカッションが進むにつれ、どんどん話が盛り上がっていました。また、自チームの課題や悩みを共有することで、同じような経験をした他の指導者からの経験談やアドバイスなどもありました。
 終了時には参加者同士での名刺交換など、コミュニティづくりも進んでいました。

■参加者の声
“ 研修の第一テーマの「ウォーミングアップからの学びについて」様々な意見があったが、その中でも、選手たちが楽しそうにアップをしているというコメントに、ハッとするところがありました。
 日頃、特に大事な試合になればなるほど、選手たちの表情が硬くなり、見えない自分との戦いに悪戦苦闘しているように見えます。今回の日本代表の選手たちの楽しんで試合に挑むという姿勢を参考にしたいし、そのようにもっていきたいです。そのためには、そこにたどり着くまでのプロセスが、真剣で本物でなければ生まれないということ。これを、どのように子供たちに伝えるか、が大きな課題だと感じました。
 今時な話で映像を有効に伝えるという発表がありましたが、まさに今時な子供たちなので、今の 3 倍ぐらい映像を使っても良いのかと感じたことも本日の大きな収穫です。”

“ 生徒に指導していくなかで生徒の気づきを尊重し、プレーを見守り、失敗したことに対して責めることなく、今度はどうしようかをみんなで話し合い解決できる力を身に着けさせることの大切さを学びました。コーチの役割は指導するだけではなく、辛抱強く見守り、生徒自身が学び解決できる力を育てることも大切であると感じました。生徒同士のコミュニケーションを大切にし、友のことを知ることにより、合わせが上達したりするのではないか、そこに信頼関係が構築されれば、スムーズなプレーができるのではないかと感じました。友を思いやる気持ちがあれば、友を一人にしないで、ボールをもらいに行ったりする気持ちが自然と出てくると感じました。”

“ 様々なカテゴリーの指導者の方にお会いし、それぞれの立場からどのような指導をしていくのかを、日本代表の試合を見てそれぞれ感じたことを踏まえて聞かせていただきました。それぞれのカテゴリーで必要な技術や考え方も共有することができ、非常に有意義な時間を過ごせたと思います。具体的には、U12 のカテゴリーでは個人技的な部分としてキャッチ & シュートやドリブルの精度の大切さとその練習方法を学べたし、時間が限られている専門学校の顧問の先生からは、練習時間が週に 2 時間しかないなかで、事前に動画を送り、どんなことを練習するのかを共有しておくことなどを学ぶことができました。”

“ 様々なカテゴリーの指導者の方とお話ができ、指導者として考えがまとまってきました。何よりも今指導している生徒たちの一人ひとりの顔が思い浮かび、またプレーが思い浮かび、何が課題で、何に取り組まなければならないのか、想いが溢れました。巧いとか拙いとかは関係なく、個に応じて考えることを学びました。”