ニュース

男子U23日本代表:GLOBL JAM(カナダ遠征)直前合宿レポート「今後に向けた大事なプロセス」渡邉伶音選手

2025年8月12日

トロントに到着し、試合会場で練習スタート

渡邉伶音選手は日本代表トップチームで学んだことを積極的に体現

 カナダ・トロントで開催される「GLOBL JAM」へ招待された男子U23日本代表は無事到着し、早速試合会場で練習を行いました。開催国カナダ、先月行われたFISUユニバーシティゲームス2025で金メダルに輝いたブラジル、そしてアメリカのジョージタウン大学が出場します。この3ヶ国とは2年前、FIBA U19ワールドカップ2023で対戦し、いずれも大差で敗れました。そのときのメンバーが湧川颯斗選手(三遠ネオフェニックス、小澤飛悠選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、川島悠翔選手(シアトル大学)、渡邉伶音選手(アルティ―リ千葉)であり、ふたたび試合ができる機会を楽しみにしています。

 当時17歳、飛び級で世界の舞台に立った渡邉選手は、「一番年下だったこともあり、たくさんチャレンジできましたが、短いプレータイムであり、勝負が決まった場面で出ることが多かったです」と振り返ります。FIBA U19ワールドカップ2023ではブラジル戦とアメリカ戦は12分、カナダ戦は15分間コートに立ち、世界を肌で感じることができました。その前年のFIBA U17ワールドカップ、今年2月のFIBAアジアカップ予選では男子日本代表でもチーム最年少として初選出。今回も最年少ですが、直近までFIBAアジアカップ2025へ向けた日本代表候補選手として活動していたからこそ、「積極的にプレーしていきたいです。先日までトムさんに学んだことをこのチームでどれだけ体現できるか、自覚を持たなければいけないです」と話します。

 現在開催中のFIBAアジアカップはそのコートに立っているイメージで、「(ジェイコブス)晶さんのプレーをよく見ています。3ポイントシュートを積極的に打っていますし、イラン戦の終盤は相手のリムアタックに対して強くハードにディフェンスしていました。自分が次の日本代表に選ばれるためにも、そこが求められるプレーだと思っています」とトップチームを常に意識しています。

「トムさんが毎回合宿に呼んでくださることがありがたく、日本代表の責任を直に感じられることは、今後に向けた大事なプロセスだと思っています。その中で、次にどう変われば良いかをこの機会に試合で試したいです。トムさんが求めるスリーポイントシュートやスペーシングを理解してプレーすること、そしてディフェンスもしっかりとコート上で体現するだけだと思っています。(日本生命カップ2025)オランダ戦で出場機会を与えてもらい、本当にいつチャンスが来るかは分かりません。コートへ出たときに、期待に応えられるプレーをできるようにしなければいけないと思いました」

 同じく最年少の瀬川琉久選手(千葉ジェッツ)と十返翔里選手(東海大学)。今年6月のディベロップメントキャンプでは、コンディション不良により練習を全うできなかった瀬川選手。同い年の仲間たちと一緒に出場したFIBA U18アジアカップ以来の国際試合に臨みます。戸返選手は、網野友雄ヘッドコーチの下で第44回ウィリアム・ジョーンズカップ出場へ向けた選考合宿に参加し、最後に落選。「こうしてまたチャンスが来たからには、前回のジョーンズカップへ向けた合宿のとき以上に自分を見せる意味で気合いが入っています」と頼もしい姿を見せています。自身の弱点も把握しており、「他の選手と比べるとまだ体の線が細いですが、その中でも果敢にアタックし、シュートに行けるところは積極的に得点を狙っていきたいです」と役割を明確化しています。

 2006年生まれの3人は、昨年のFIBA U18アジアカップ前にドイツ遠征があり、第30回アルバート・シュバイツァー・トーナメントに出場し、ヨーロッパの強豪と対戦。「はじめての国際試合でしたが、あの経験があったからこそ、普段の練習から世界を意識するようになりました。あの大会に出ていなければ、今の自分はないと思っていますし、高いレベルを目指そうと思うこともなかったです。自分にとって、大きな分岐点になりました」という戸返選手は、ふたたび刺激的な世界トップレベルとの対戦へ向かいます。

 渡邉選手にとっては、経験豊富なビッグマンがいる日本代表とは違うこのチームでは自ずと役割が増えます。「スリーポイントシュートを打つだけではなく、インサイドでプレーできてこそオールラウンドプレーヤーだと思っています。世界トップレベルのチームや選手と対戦できる機会であり、今の自分の立ち位置を知ることができるのを楽しみにしています」と述べます。戸返選手も同じく、「自分のオフェンスが世界トップクラスを相手にどこまで通じるかを試したいです。ハングリー精神で、相手に負けない強い気持ちで戦っていきたいです」と話し、持てる力を存分に発揮できることが求められます。

■#SEETHERISE GLOBL JAM
開催地:カナダ・トロント
試合日程(※日本時間)
8/13(水) 深夜24:30 日本vsアメリカ(ジョージタウン大学)
8/15(金) 3:00 日本vsブラジル
8/17(土) 7:00 日本vsカナダ
8/18(日) 9:00 決勝