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男子U16日本代表:FIBA U16アジアカップ2025【3位決定戦】日本 92-93 ニュージーランド 終盤に最大18点差を跳ね返すも惜敗し、大会4位で閉幕

2025年9月7日

土壇場で同点、逆転シュートを決めた越 圭司選手

白谷 柱誠ジャック選手はベンチからキャプテンシーを発揮

 「FIBA U16アジアカップ2025」(モンゴル・ウランバートル)はオーストラリアが85-58で中国を破り、4連覇を成し遂げて全日程が終了。3位決定戦に臨んだ男子U16日本代表は、ニュージーランドとのラストゲーム。第1クォーターを終え、9-24。最大18点差、残り5分まで二桁点差を背負っていた日本ですが、最後まであきらめずに勝利を目指しました。

 この試合は38分間、ニュージーランドがリードし、日本は劣勢を強いられ続けます。第4クォーター残り5分31秒、高橋秀成選手(U18 川崎ブレイブサンダース)の3ポイントシュートが決まり、反撃開始。高橋選手は1分半の間に3本の3ポイントシュートを決め、81-86と5点差に迫ります。残り2分、黒田健斗選手(福岡大学附属大濠高校)も3ポイントシュートで続き、その後のディフェンスではオフェンスファウルをもらって攻撃権を奪います。さらに黒田選手をはじめ、チーム全員でオフェンスリバウンドを取ってつなぎ、流れを引き寄せます。

 残り59.2秒、越 圭司選手(Concordia Lutheran School of Omaha)がフローターシュートを決め、88-88同点。ふたたび日本はディフェンスを成功させ、越選手の3ポイントシュートで91-88、逆転します。すぐさまニュージーランドも3ポイントシュートを決め返し、同点で迎えた5.2秒。エンドスローインからボールを受けた宮里俊佑選手(琉球ゴールデンキングスU18)がファウルを受け、フリースローを得ました。1本目は外れるも、2本目はしっかりと決めて92-91、残り3.6秒。タイムアウトを取ったニュージーランドはハーフコートから最後のオフェンスへ向かい、日本は守りきるだけです。しかし、ディフェンスの裏側を走ってゴール下へ向かう選手にボールが通ります。終了間際にラストシュートを決められ、惜しくも92-93で最終戦を飾ることはできませんでした。

 試合後、キャプテンの白谷 柱誠ジャック選手(福岡大学附属大濠高校)は「チームとして良いところが見られ、世界の強豪を相手と対戦する経験ができました。それが今後の人生や練習、私生活にも生かされていくのでここでヘッドダウンせず、さらに上を目指してがんばっていきましょう」と仲間たちを鼓舞し、世界へ向けた戦いのスタートを切りました。越選手は24点を挙げ、ホーキンス然選手(開志国際高校)と高橋選手が16点で続き、宮里選手は10点・8アシストを記録。主力メンバーを欠きながらもコートに立ったすべての選手が役割に徹し、世界大会常連チームと互角の戦いを見せました。多くの課題とともに、最後に逆転できたことを自信とし、胸を張って帰国の途に着きます。

■白谷 柱誠ジャック キャプテン
「今回のFIBA U16アジアカップでは一人ひとりがしっかり成長をして、ベスト4というチーム目標を達成できてとてもうれしかったです。来年のFIBA U17ワールドカップに向けて一人ひとりが今回負けたことを糧とし、日々成長していきますので、引き続き応援をよろしくお願いします」

■アレハンドロ・マルティネスヘッドコーチ
「世界で16チームしか出られない狭き門である来年のFIBA U17ワールドカップの出場権を獲得でき、本当にうれしく、選手たちを誇りに思います。大会前にまず予選グループ1位突破の目標を掲げ、3連勝と良い形で達成することができました。準々決勝では、平均100点近いオフェンス力を誇るチャイニーズ・タイペイを72点に抑え、素晴らしいディフェンスで勝利しました。しかし、その試合で(白谷 柱誠)ジャック選手と栗本(富美也)選手がケガをしてしまい、準決勝以降は10人での戦いとなりました。
オーストラリア戦は立ち上がりから圧倒されてしまいましたが、銅メダルを目指してニュージーランド戦に向けて切り替えました。終盤に追い上げ、もうメダルを手にしたと思ったところで最後にミスが出てしまいました。4連勝し、オーストラリアに完敗し、ニュージーランド戦は最後の最後に勝ちを逃しました。それらすべての試合が若い選手たちにとっては貴重な経験であり、将来につながる大事な過程です。
一番大事なのは来年のFIBA U17ワールドカップにつなげられたことです。3度目の大会へ向けて良い準備ができるように、これからそれぞれのチームで成長していって欲しいです。選手たちとスタッフ陣には本当に感謝しており、おめでとうと伝えたいです。また、エントリーキャンプに参加したすべての選手、そして指導者の皆様に対して感謝を申し上げます」

■FIBA U16アジアカップ2025
▼大会結果
優 勝:オーストラリア
準優勝:中国
第3位:ニュージーランド
第4位:日本
第5位:韓国
第6位:イラン
第7位:チャイニーズ・タイペイ
第8位:バーレーン
第9位:レバノン
第10位:フィリピン
第11位:マレーシア
第12位:カザフスタン
第13位:インドネシア
第14位:サウジアラビア
第15位:モンゴル
第16位:インド

▼試合結果
【予選第1戦】日本 107-51 カザフスタン
【予選第2戦】日本 78-58 サウジアラビア
【予選第3戦】日本 86-76 イラン
【準々決勝】日本 83-72 チャイニーズ・タイペイ
【準決勝】日本 36-101 オーストラリア
【3位決定戦】日本 92-93 ニュージーランド