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3×3女子日本代表:FIBA 3×3ワールドカップ 9位「3×3を純粋に100%楽しめた大会でした」高橋芙由子選手

2025年6月30日

今大会のチャンピオン・オランダに金星を挙げた開幕戦

世界と対等に戦えることを実感

 3×3女子日本代表は「FIBA 3×3ワールドカップ2025」(以下ワールドカップ)前に参戦した「3×3ウィメンズシリーズ2025 ウランバートルSTOP」と同じく、予選プールでアメリカに8-21、プレーイントーナメントではカナダに6-18で敗れ、2023年の前回大会と同じく9位で閉幕しました。

 世界との真剣勝負を終えた高橋未来選手(アイシン ウィングス)は、「新しいバスケを知る機会になりました。試合ですべてを出すのはまだ難しかったですが、日本が目指すプレーも少しずつ出すことができたことが良かったです」と今後に向けてやるべきことが明確になりました。高橋未来選手とともに、昨年のオリンピック最終予選へ出場し、悔しい思いをした宮下希保選手(富士通 レッドウェーブ)も、「前田(有香)ヘッドコーチ体制となってはじめて試合に臨み、良いところも悪いところもありましたが、それが今後につながる大会になりました。海外の大きな選手やフィジカルが強い選手に対して、守り切れなかったのは自分の課題です。3×3の代表として出場しましたが、いつもは5人制のWリーグでプレーしているので、富士通に戻ってもこの経験を生かせるようにがんばっていきたいです」と同じバスケとして前向きに取り組んでいきます。

 大会中は3×3男女日本代表に対し、ファンの方はもちろんですが、国内でともに戦う選手たちもSNSなどを通じて背中を押してくれました。高橋芙由子選手(FLOWLISH GUNMA)は、「いろんな人に応援してもらえているのをすごく実感しています。アジアカップのときもそうでしたが、すごく力にもなりました。今大会を通して3×3を知ってくれた方もいると思います。日本の3×3を盛り上げ、さらにファンを増やすために活動していきたいです。日本チームは笑顔で楽しくプレーをしているとみんなに言ってもらえましたが、本当にそのとおりでした。成長するために苦しい場面はもちろんありましたが、3×3を純粋に100%楽しめた大会でした」とその魅力を伝えます。

 日本が21-16で予選プール初戦にKO勝利を挙げた世界ランキング1位のオランダが巻き返し、今大会の頂点に立ちました。カナダは準決勝でオランダに敗れましたが、銅メダルを獲得。準々決勝でアメリカを破った開催国のモンゴルが銀メダルに輝きました。しかし、ワールドカップに出場するチームの力は拮抗しています。敗れた相手にどう勝てば良いか、試合後は出口が見えない状況に苦しんだ桂葵選手(トヨタ紡織 サンシャインラビッツ / ZOOS)。「でも、翌日にモンゴルがアメリカに勝った試合を見て、強いだけでは終わらないのが3×3であり、どこを相手にも勝つチャンスがある」と気持ちが晴れるような刺激を受けます。モンゴルもまた、継続して強化してきたことが実を結びました。今、日本の3×3も転換期を迎えています。

「ウィメンズシリーズから続いたこの2週間で、チーム作りにみんなで向き合うことができたのが一番大きかったことです。うまく行くことも、力不足だと思うこともたくさんありました。でも、このワールドカップが新体制のはじまりであり、自分たちは何ができて、何が足りないのかという現在地を確認できた時間になりました。本当に大事なのはここからです」(桂選手)

 前田ヘッドコーチは「同じメンバーで、同じチームで世界を転戦することが本当に大事」と強化方針を立てました。3×3ウィメンズシリーズ ウランバートルSTOPへ出場後、今大会はチームをサポートしてきた鶴見彩選手(MAURICE LACROIX)。「みんなが少しずつ前田ヘッドコーチが目指すバスケを体現しようと努力する姿を試合で発揮し、その成長は素晴らしいものがあります。戦い方の精度を高めていけば、より良いものが作れると思います。世界のトップチームと比較し、日本も戦える部分があると感じました」とそれぞれの選手は自身を持ち帰り、今後の強化につなげていきます。

■FIBA 3×3 ワールドカップ2025 最終結果
優 勝:オランダ
準優勝:モンゴル
第3位:カナダ
第4位:ポーランド
第5位:オーストラリア
第6位:アメリカ
第7位:スペイン
第8位:フランス
第9位:日本
第10位:中国
第11位:ドイツ
第12位:ハンガリー
第13位:チェコ
第14位:ブラジル
第15位:イタリア
第16位:オーストリア
第17位:ラトビア
第18位:ウクライナ
第19位:チリ
第20位:マダガスカル