公益財団法人日本バスケットボール協会

当協会（JBA）では、2023年6月3日（土）、4日（日）にトップリーグ関係者向けのJBA公認D級コーチ養成講習会、2023年7月28日（金）、29日（土）、30日（日）に同じくトップリーグ関係者向けのJBA公認C級コーチ養成講習会を開催しました。

トップリーグのプレーヤーにとってのセカンドキャリアのひとつにコーチとしてのキャリアがありますが、長期にわたるリーグのシーズン中は講習会に参加することが難しい現状があります。リーグで活躍するプレーヤーのみならずチームスタッフの方々へその機会を提供できるよう、2017年度よりトップリーグ向けの講習会を特別に開催しています。（※通常JBA公認D級・C級コーチ養成講習会は、都道府県単位で開催しています。）

6月3日（土）は大雨の影響により東海道新幹線が運休となる事態が発生し、急遽受講できなくなってしまった方々もおりましたが、D級は29名、C級は28名の方に受講いただきました。

D級・C級とも、講師からの一方向的な講義形式ではなく、様々なワークを中心に受講生同士が学びあうかたちでの講習となっています。普段なかなか接することのないメンバー同士がいろいろな内容について、自分の考えをそれぞれ紹介し合い、意見交換することで、新たな気づきや学びを得ていたのではないかと思います。
また、トップレベルでプレーしている現役プレーヤーが、コーチの役割を担う実践の場面では、時間内に伝えることができない、考えていることを伝えきれない、などの失敗体験も経験し、相手に伝わるように言語化することの大切さと難しさなども感じていたようでした。

競技経験や競技レベルに関わらず、コーチをする上では、コーチとして必要な知識やスキルが必要となります。また、現代社会の中で、今の常識、スタンダードが、数年後にはすでに非常識になっていたり、新たなスタンダードが生まれていることがたくさんあります。
JBAの指導者養成では「学び続ける」ということを大切にしており、講習会や研修会の開催などをはじめ、コーチ自身が成長し続けるためのサポートを引き続き行っていきたいと考えています。

＜受講者の声＞
◆田口 成浩さん（秋田ノーザンハピネッツ）※D級・C級コーチ受講
最初は誰がいるのかなって思って緊張していたのですが、最初の講習で、自己紹介する時間があって、みんながチームみたいな感じで講習を始められたのが個人的に良かったです！！
そこから、体育館に移動して、様々な講習がある中で、小学生からプロまでのカテゴリーの方々とコミュニケーションを取りながら、色々な考え方など聞けて、自分の中の引き出しが増えたなーって感じました！！
自分の明るさや考え方なども伝える事が出来たのではないかなと思っております！
将来最高のコーチになる為に、プレーをしながらライセンスを取って、最高のコーチとはなんぞやという事を常に考えて日々過ごしていきたいと思います。

◆三好 南穂さん（トヨタ自動車アンテロープス）※D級コーチ受講
今回、トップリーグ関係の方、地元でアンダー向けにコーチをされている方など、様々なカテゴリーの方々とご一緒でき、貴重な経験でした。
今までの自分では気づくことのできなかった違う視点の意見を聞くことができ、こういう考え方もあるのかと新鮮でした。また、カテゴリーによって言葉の伝え方も変わり、自分が実際にコーチ役や選手役をやって、からだを動かして体験することで新たな発見もありました。
正直なところ、明確なビジョンがあって、今回参加したわけではなく、最初は「受けてみようかな」というくらいの気持ちでしたが、講習を受けるにつれ、「私だったらこう伝えたい！」など心の中でコーチ目線で積極的になっている自分が出てきていて驚きました。

また、休み時間にはBリーグで活躍されている田口選手からワンハンドシュートを教えていただいたりと、コーチデベロッパーの方からだけではなく、受講者同士からの伝授もあり、贅沢な時間を味わせていただけたことが嬉しかったです。

2日間という短い期間ではありましたが、自分にとってひとつ成長できた時間になったと思います。
今後も学び続けることをやめずに、チャレンジしていきたいと思います。
このような機会をいただき、ありがとうございました。