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平成26年度バスケットボールU-18女子日本代表チーム 第3次強化合宿開催報告

2014年9月12日

「アジアチャンピオンになりたい」と目標を掲げる曽我部 奈央選手

田中 真美子選手(左)と三木 里沙選手(右)は2012年U-17世界選手権ベスト4メンバー


 9月3日(水)にフランス遠征から帰国したばかりの平成26年度バスケットボール女子U-18日本代表チームが再び集合し、味の素ナショナルトレーニングセンターにて、9月8日(月)〜11日(木)まで第3次強化合宿を実施しました。「相手には2mの選手もおり、身長の高さやリバウンド争いは良い練習になりました」とフランス遠征を振り返る一色 建志ヘッドコーチ。帰国後、1週間も経っておらず、記憶が鮮明な状態で行われた今合宿は、課題点を克服するためのスキルの向上やフォーメーションの精度を高めながら強化を行いました。

 10月10日からヨルダン・アンマンにて開催される「第22回FIBA ASIA U-18女子バスケットボール選手権大会」に出場する最終メンバー12名が決定。高校1年生の梅沢 カディシャ樹奈選手(桜花学園高校)と赤穂 ひまわり選手(昭和学院高校)が抜擢されました。一色ヘッドコーチは、フランス遠征での活躍を評価しています。2年生の中田 珠未選手(明星学園高校)とともに今夏の「第3回FIBA U-17女子バスケットボール世界選手権大会」に出場しており、下級生とはいえすでに大舞台を経験済み。同じようにこのチームには、国際経験豊富な選手たちが多くいます。

 2012年、「第2回FIBA U-17女子バスケットボール世界選手権大会」で世界4位となったメンバーが4人。赤穂 さくら選手(昭和学院高校)、三木 里沙選手(県立足羽高校)、田中 真美子選手(東京成徳大学高校)、加藤 優希選手(桜花学園高校)。いずれもチームのキャプテンやエースとして活躍する3年生となり、女子U-18日本代表チームでもプレイで引っ張っています。さらに、昨年の「第10回FIBA U-19女子バスケットボール世界選手権大会」で唯一、高校生から選出された西岡 里紗選手(大阪桐蔭高校)もおり、「選手たちは着実に国際経験を積んでおり、楽しみです」と一色ヘッドコーチは言います。これまでは国際大会において、「選手たちの持ってる力を引き出すだけ。世界選手権の切符を勝ち獲って来ます」と謙虚に抱負を話していた一色ヘッドコーチですが、今年は初めて「チャンピオンを狙って臨みたいです」と、自信を持って答えてくれました。それだけこのチームに対する期待は大きいと言えます。

 2011年、「第2回FIBA ASIA U-16女子バスケットボール選手権大会」でアジアチャンピオンを経験し、その翌年は世界4位となったメンバーの一人である三木選手。普段はPFとしてインサイドプレイヤーですが、大きな選手が多い女子U-18日本代表でのポジションはFとなり、シューターにも挑戦。「とにかくボールをもらったら、自分から1on1を仕掛けることを常に心がけて、そこから周りの状況を見て判断し、シュートなのかパスなのかドリブルなのかをしっかり選択していきたいです」。一色ヘッドコーチは“考えてプレイすること”を求めており、合宿中には選手たちでフォーメーションを考える宿題を与えていました。三木選手は、「U-17世界選手権4位になったメンバーが4人おり、先輩たちの戦う姿も見てきました。その経験を伝えていきながらチームを引っ張っていきたいです」と話し、中心選手としての自覚を持ってアジアの頂点を目指します。

 初の国際大会へ向かうPGの曽我部 奈央選手(聖カタリナ女子高校)ですが、今年度はすでにカナダとフランスでの強化遠征を行い、海外経験を積んで来ました。「マークする選手が日本と比べて身長がすごく高いので、日本では通用するパスもすぐにカットされてしまいました。パスを工夫することなど勉強になったことが多かったです」と改善点を挙げ、練習中から意識して取り組んでいます。2回の海外遠征や合宿を行って来たことでチームの雰囲気は良くなっており、「分からない部分は選手同士で教え合ったり、気兼ねなく聞ける良い雰囲気が作れています」と言うように、チーム力も上がっています。曽我部選手に目標を伺うと、「アジアチャンピオンになりたいです」と即答。そのためにも「個人のレベルをアップして世界で通用できるようにしたいです」と目標を高く持って準備を行っています。

 次回は10月2日(木)からWJBLチームに胸を借りながら大会前の最終合宿を行い、10月6日(月)に開催地ヨルダン・アンマンへ出発します。2008年大会以来となるアジアチャンピオンを目指す女子U-18日本代表にご期待ください。